ジャガー・ダイムラー・ヘリテージ・トラスト、国際女性デーに「The Women Who Made Their Marque」展を開催

Jaguar

ジャガー・ダイムラー・ヘリテージ・トラストが、ジャガーの誕生から現在に至るまで、その輝かしい歴史に不可欠な存在であった傑出した女性たちを称える展覧会「The Women Who Made Their Marque」を開催。英国モーター博物館ゲイドンにあるジャガー・コレクション・センターで開催されるこのユニークな展覧会では、この女性たちなくして今日のジャガーブランドはあり得なかったという人物達を紹介している。

ジャガーを製造、販売、ドライブした女性たちの感動的なストーリーが、膨大なアーカイブから厳選された写真、文書、工芸品、車両のコレクションを通して紹介される。来場者は、世界で最も象徴的な自動車ブランドのひとつであるジャガーのレガシーを形成する上で、先駆者たちが果たした極めて重要な役割を知ることができるだろう。



以下は今回のイベントでフューチャーされた女性たちだ。

アリス・フェントン 
絶対的な強さを誇り、ジャガーの創業者ウィリアム・ライオンズはアリスに絶大な信頼を寄せていた。1925年にスワロー・サイド・カー・カンパニーに入社した彼女は、1957年にジャガー初の女性重役となり、英国自動車産業で最も高給を得た女性となる。彼女は実力でそのポジションを勝ち取ったのだ。

コニー・ティーザー 
ブラックプール出身のもう一人の「オリジナル」であり、アリス・フェントンの親友でもあったコニーは、17歳で家を出てコベントリーに移り住んだ。彼女の回顧録 "A Swallow Summer “は、駆け出しのカンパニーを軌道に乗せるための、同僚たちとの慌ただしい社交生活と長時間の勤務についてが記されている。

ビビアナ・ボエリオ 
アメリカのイタリア系アメリカ人の家庭に生まれ、1995年にジャガーに入社。2001年よりフォード・チーフ・ファイナンス・オフィサー。2004年、女性として初めてジャガーカーズのマネージング・ディレクターに就任。ジャガー在籍中、販売台数は倍増し、新型XKの発売を監督した。

レディ・ライオンズ 
ウィリアム・ライオンズは1921年にブラックプールでグレタ・ブラウンと出会い、1924年に結婚。ふたりは60年以上にわたって親密かつ献身的な夫婦であり続けた。グレタはジャガーに雇われてはいなかったが、グレタが傍らにいて彼の努力を後押ししてくれなければ、ライオンズがSSとジャガーをこれほどの成功に導くことはできなかったことは間違いない。

ジョスカ・ブルジョワ 
ベルギー戦時中のレジスタンスの一員で、コベントリーが製造したSSサルーンで追っ手から逃走した。1945年、ジャガー工場でウィリアム・ライアンに何度も電話をかけ、5年契約を結ぶまで帰ろうとしなかった彼女は、その後30年間ベルギーでジャガーを販売することになる。

パトリシア・アプリアード
ウィリアム・ライオンズの最初の子供であるパットは、夫のイアンと共に20を超える国際ラリーでコ・ドライバー兼ナビゲーターとして大成功を収めた。ジャガーXK120(NUB120)を駆ったふたりは、同じ車でアルペン・カップを3連覇し、ゴールドカップを授与された最初のチームとなった。

バーバラ・ベルクマイヤー 
バーバラは自動車および航空宇宙産業で30年以上の経験を積み、2022年7月にインダストリアル・オペレーションズ担当エグゼクティブ・ディレクターとしてジャガー・ランドローバーに入社。彼女にとって重要な優先課題は、電動化とデジタル化の新時代において、より高い効率性と回復力を実現する持続可能なサプライチェーンの構築である。

参加者は、製造、ドライビング、社内での貢献や経験について語るこの女性たちの姿を、アーカイブや現在の映像で見ることができる。この没入体験は、過去と現在の自動車産業における女性の役割に焦点を当てるようデザインされている。

さらにレディ・ライオンズことグレタの個人所有車と、娘のパット・アプリアードがドライブして3つのアルペン・ラリーで優勝したXK120が実際に展示され、ジャガーの成功にライオンズ一家が大きな影響を与えたことを知ることができる。また、著名な画家ノーマン・ヘップルの肖像画に描かれた、レディ・ライオンズが着用したノーマン・ハートネル・デザインのドレスも展示され、ジャガーの遺産にまつわるエレガンスを垣間見ることもできる。



本展の特別企画として、JLR、JLRクラシック、JDHTボランティアの女性たちが制作した短編上映が行われる。このディスカッションでは、自動車産業に対する女性の認識とその生活体験に焦点が当てられ、自動車産業における挑戦と進歩に関する貴重な洞察が提供された。

JDHTのヘッド・アーカイビストであるジョアン・ショートランド氏は、
「ジャガーというブランドが今日あるのは、過去の多くの献身的で革新的な女性たちの貢献があってこそです」
と話している。

オクタン日本版編集部

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