アウディA2のちょっとしたトラブル|『Octane』UKスタッフの愛車日記

Octane UK

『Octane』UKスタッフによる愛車レポート。今回は、アウディA2から“新しい”アウディA2に乗り継いだマシュー・ヘイワードのその後のお話。



ラッシュ時間帯のブルックランズへの往復120マイルの旅ほど、楽しいものはない。ヒースロー空港を通過するM25の愉快な区間もあって、最近戻ってきたたばかりの車を試すこともできる。サスペンションの修理とフル点検の後、MoTの合格が簡単にもらえた私は楽観的な気分になっていた。私の“新しい”A2なら、きっと“路上テスト”の任務をこなしてくれると信じていた。

実際にやり遂げることはできたが、この路上テストを通じてまだたくさんの修理が必要だということがわかった。3年以上も走らせていなかったA2を走らせるには時期尚早だったのかもしれない。しかし、それが弱点を発見するための最短の方法だったことも確かだ。途中でエンジンの警告が響き渡り、3気筒まで落ちてしまったのだ。

「きっと大した問題ではない。単にコイルパックの不具合だろう」と私は思った。車を止めて再び始動させると、完璧に元に戻った。後でコードをスキャンしてみると、私が思った通りだった。エンジンの警告灯はその後4カ月以上も点いていないので、優れた“イタリアン・チューンナップ”のおかげだとでも言っておこう。

振動が増加していたのは、MoTに合格するために付けた質の悪いドライブシャフトが原因であることが分かり、中古だが良いOE品を見つけたことで改善した。ただ、A2に適切に装着できる新しいドライブシャフトを見つけることがこんなに難しいとは思ってもみなかったが。さらに帰り道では、ダッシュボードに油圧低下の警告が点いた。もうため息しか出ない。ボンネットの下を軽くチェックしてみたところ、センダーユニット内のダイヤフラムが損傷していたため(オイルも漏れていた)、誤った警告を出していたのだった。だがその問題も、12ポンドのセンサー交換で解決できた。

もともと付いていたフロント・ダンパーもひどいものだった。A2は軽快かつ俊敏に感じるはずだが、この車はグニャっとしていてコントロール性も悪かった。MoTをより早く通したいという時間的な制約もあったため、従来のフロント・ダンパーで進めてしまったが、少しだけ時間があったので、きちんとした修理をしようと思い立った。すべてのスプリングを少し低めのもので新調し、自分の予備の車からガス満タンのフロントダンパー(わずか1年半前のもの)を回収できた。フルアライメントを実施したところ、生まれ変わったようになった。

その後何度か遠出を重ねて少し自信がついてきた頃、『NECクラシック・モーター・ショー』に向かう途中で、クラッチペダルが床に落ちてしまった。クラッチのスレーブシリンダーが壊れていたせいだったが、なんとかA2と自宅まで辿り着くことはできた。新しい部品は、地元で55ポンドで手に入った。修理するには、セルフブリーディングキットも買わなければならなかったのだが。なんと至極シンプルで便利な道具なのだろうか!



私は、これらはちょっとした歯のトラブルのようなものだと考えている。この車自体は本質的に良いものであると主張したい。20年以上も前の車なのだから、少しくらいの手入れと注意は必要だろう。その後、4000マイルほど走破した。クラッチの問題を除けば、この車は輝くほど順調だ。高速道路では静かに快調に走るが、長旅をもう少し快適にするため、クルーズコントロールの組み込みについて楽しみながら考えているところだ。A2とのこれからの数年間が楽しみでならない。


文:Matthew Hayward

Matthew Hayward

無料メールマガジン登録   人気の記事や編集部おすすめ記事を配信         
登録することで、会員規約に同意したものとみなされます。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

RANKING人気の記事