『Octane』UK版スタッフによる愛車日記。1973年 ポルシェカレラRS 2.7の錆と闘い続けるデルウィン・マレット、ついにボディの塗装が完了!しかしまた例の厄介なやつが…。
万歳!ついに節目の時がきた!カレラRSのボディはついに完成し、グランプリ・ホワイトの塗装でまるで脈打つように輝いている。
エポキシ・プライマー、ポリエステル・プライマー、ファイナル・プライマー、ベースコート・カラーと、順を追って塗装が施され、ラッカーを3度塗りし、ガラスのような仕上がりになるような研磨が施され、最後にウェット・フラットで磨き上げられた。
プロジェクトRSは様々なパーツを装備する段階に移行したが、実際にパーツを取り付ける前に、40年以上をかけて蓄積された汚れや経年劣化に対処する必要があったため、再びブラストブース(研磨や清掃のために物体表面に砂、ガラスビーズ、またはその他の研磨材を高圧で吹き付ける処理を行うための専用の閉鎖空間)を訪れることに。驚いたことに、ブラストの結果、またもや「 錆」が発見された。リア・サスペンションのトレーリングアームに「ヤツ」がいたのだが、幸いにも非常に局所的なもので、スティーブによってすぐに切り取られ、スクラップ箱へと送られた。
その次の工程として、何十個ものパーツを塗装し、マスキングするという退屈な作業が続いた。パーツのぶら下がったワイヤーが生えたスプレーブースは、まるで自動車の屠殺場かRSデビューの年に公開された映画「テキサス・チェーンソー大虐殺」のワンシーンのようだった。
ようやくすべてのパーツがピカピカになり、新しいベアリングが適切な場所に取り付けられ、サスペンションがボディに取り付け直された。ダンパーとフロント・アップライトはオリジナルのグリーンにペイントされ、またブレーキは分解・ブラスト処理が施され、再び組み立てられた。しかしキャリパーの状態については、まだ疑問が残っている。
ボディの錆との戦いは長きに渡ったが、ついに勝利したのだ。このレポートを楽しみにしている読者の皆さん、このコーナーがそろそろ終わってしまうのではという心配には及ばない。最終的に「RSに火を入れる」までには、まだまだ多くの進捗報告を提出しなければならないだろう。
次はウィンドウの取り付けを考えているが、その前に、まずは新しいヘッドライニングと計器類を取り付けなければならない。オリジナルの配線ルームはまだ車内にあるので、電気系統の接続にそれほど時間がかからないことを祈っているがどうだろうか…。
いずれにせよ、次回のレポートまでには、カレラにタイヤが装着され、かつてのオーラの片鱗が見え始めるようになることだろう。
文:Delwyn Mallett
Delwyn Mallett
2024.10.08
本物とは何か|N°001 MINAMI AOYAMA DESI ...
アストンマーティンがデザインした邸宅、「N°001 MINAMI AOYAMA DESIGNED BY ASTONMARTIN(以下、N°001南青山)」は何もかもが異例尽くめ。アスト ...
2024.10.07
新たな伝説がここに。マクラーレン最新作「W1」がアンベール
マクラーレンから新たな伝説が誕生した。その名はW1。過去にF1、そしてP1といずれもスーパーカー界に大きな足跡を残した名車を生んできたマクラーレンの最新作である。Wは世界=ワールドのイニシャルだ。1は ...
2024.10.03
「ステアせずシェイクで」|自力でDB5のボンドカーを完全再現した男の物 ...
アストンマーティンDB5を見かけると、頭にジェームズ・ボンドのギターリフが浮かぶ人は少なくないだろう。映画に登場する車の中でも、007専用に造られたアストンマーティンが最も有名なのは間違いない。だが、 ...
2024.09.23
International Bugatti Meeting 2024 ...
2024年5月19日から25日にかけて、イタリア南部にあるシチリアにてインターナショナル・ブガッティ・ミーティングが開催された。欧米を中心に世界各国から66台もの希少なブガッティが参加し、精悍かつ華や ...
2024.10.02
優しい目をした従順な跳ね馬?フェラーリ・ドーディチ・チリンドリの走りや ...
マラネッロの新型フラッグシップ、ドーディチ・チリンドリ。イタリア語の名前を訳せば“12気筒”。なんとも直球ど真ん中なネーミングに驚かされたものだけれど、よくよく思いおこすとマラ ...
2024.10.04
ヨーロッパ遺産の日に、軍事博物館とブシュロンを訪れる|文化や歴史に触れ ...
ヨーロッパ遺産の日とは、各地で普段は訪れることができない場所が公開されたり、美術館などが無料で開放される特別な日だ。 アンヴァリッド併設の軍事博物館、中庭での展示 前回お伝えしたケリングに続いて、次に ...
2024.09.24
VWタイプ2の荷台にミウラのフロントが!? 秘蔵のジャンクヤードの全貌 ...
1950年代後半に北米に渡ってきたドイツ人移民、ルディ・クラインは当初、精肉店を営んでいたがヨーロッパの名車の解体・パーツ売買が儲かると気づき、1967年に「ポルシェ・フォーリン・オート・レッキング」 ...
2024-03-19 12:11:00
ポルシェカレラRSの錆との闘いにようやく終止符が!? |『Octane』UKスタッフの愛車日記
2024-02-01 12:11:00
ポルシェボクスター(986型)にぴったりマッチするタイヤは?|『Octane』UKスタッフの愛車日記
2024-01-22 12:11:00
元レースカーを公道用ホットロッドへ!ポルシェ911ロードレーサー、再びオンロードへ【後編】
2024-01-21 12:11:00
「911ST」への憧れを身にまとった車|ポルシェ911ロードレーサー、再びオンロードへ【前編】
2024-01-19 18:11:00
連載:アナログ時代のクルマたち|Vol.18 ポルシェ904 Carrera GTS