アジア初・日本初開催のアイスクロス・ダウンヒルがヨコハマの夜を熱くした

(c) Suguru Saito / Red Bull Content Pool

「世界一アツい氷上バトル」と呼ばれる「レッドブル・クラッシュドアイス」は、アイスホッケー、ダウンヒルスキー、スノーボード・クロスの要素を取り入れたアイスクロス・ダウンヒルの大会。2001年にスウェーデンで初開催されて以降、世界各地で行われ、2010年より世界選手権となっている。そして記念すべき50回目の大会が、2018年12月7日、8日に横浜で開催された。これは日本初、そしてアジア初の開催である。

アイスホッケーのプロテクターを付けた選手が、横浜みなとみらいの臨港パークに設置された約350メートルの氷の特設コースを、1ヒート4名ずつ一斉に滑り降りる。コース途中にはヘアピンカーブや バンクコーナー、連続バンプや段差などの障害物が設置され、スタートとゴール地点の高低差は22メートル、最高時速は80kmに達することもある。スタート直後の角度は50度を超えているというから、もはや崖。一般人の想像を超えたエクストリームな世界だ。

(c) Armin Walcher / Red Bull Content Pool

開催前の数日は12月にしては気温が高く、氷のコンディションを維持するために主催者側は相当な苦労があったようだが、冷氷システムの利用や急遽50トンの氷を購入し、徹夜で応急処置を施すといったスタッフの努力により、当日を良好なコンディションで迎えることができた。日本人選手は4名が決勝に進出し、最高順位は準決勝まで進出した山本純子選手の6位。17歳の吉田安里沙選手も15位と健闘した。男子の部では安床武士選手が決勝トーナメントに進出し36位、山内斗真選手は52位という結果であった。

(c) Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

2日間で約1万人詰めかけた観客の観戦スタイル、楽しみ方もさまざまだ。コースサイドで身を乗り出さんばかりにして、コース脇の壁をドンドン叩いてエキサイティングに盛り上がる人。広場で大型ビジョンを観ながら、屋台の料理とビールを片手に仲間とワイワイ観戦する人。また、「ICE CLUB(VIP)」でゆったり観戦するという選択もある。スタートゲート至近のエキサイティングエリア、大型スクリーン&暖房完備で快適な室内観戦エリア、会場を見下ろせる観覧デッキエリアという3つの観戦エリアが用意されており、ビュッフェ&ドリンク付き。F1でいうパドッククラブのようなグレードの高いホスピタリティが特徴だ。

(c) Jason Halayko / Red Bull Content Pool

気になる最終成績は、男性部門1位:キャメロン・ナーズ(米国)、2位:カイル・クロクソール(カナダ)、3位:マックスウェル・ダン(米国)。女性部門は、1位:アマンダ・トルンゾ(米国)、2位:ジャクリーン・レジェール(カナダ)、3位:ミリアム・トレパニエ(カナダ)。男女ともにワールドチャンピオン経験者が実力を発揮しての優勝となった。

(c) Joerg Mitter / Red Bull Content Pool

Red Bull Crashed Ice 2018/2019シーズンは始まったばかり。次戦は2019年2月2日にフィンランドのユヴァスキュラで、その後2月8日、9日にはアメリカ・ボストンにて開催される。

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