マセラティが歩む次の章│ブランド初のフルエレクトリックスポーツカー

マセラティはブランドの次章にむけての歩みをはじめた。電動化と自動運転を始めとするイノベーションプラン、モデナ工場の改修開始という発表とともに、マセラティのグラントゥーリズモの生産が終了し、グラントゥーリズモ ゼダを公開した。

この車両は世界各地を巡回する予定だが、このスポーティで未来的なエクステリアデザインはマセラティ チェントロ・スティーレ(デザインセンター)によって仕上げられ、その色と質感を通して新時代の幕開けを伝える。グラントゥーリズモ ゼダは、ブランドの過去、現在、未来の架け橋となっていく。

まず、リヤセクションからフロントへと視線を移していくと、マットのサテン仕上げから未来的な艶やかなメタリックへとその表面の質感の変化が見て取れる。そしてミッドセクションではゆるやかに再度変化をし、マセラティ ブルーへと深化していく。そしてこのブルーもまた徐々に変化を見せ、エネルギーを湛えてまるで生きているかのように、そして鏡のように姿を変えていく。



グラントゥーリズモ ゼダは高度なレベルにおいて、非常にさまざまな視覚効果を複雑に成立させている。手作業によって時を遡り、技術とノウハウによって未来へと時を進めていくのである。

マセラティ グラントゥーリズモ、グランカブリオの生産終了は、モデナ工場の新しい道の始まりを示す。最先端の技術を注ぎ込んだ高性能スーパースポーツカーとなる新しいモデルの生産をスタートさせるため、生産ラインを全面的に改修する。そしてそれと同時に、より環境負荷を減らし、革新的な技術を採用した新たな塗装工場が増築された。ここでは自身のオーダーしたクルマの塗装プロセスを実際に見学することも可能となる。

2007年のジュネーヴ国際モーターショーで発表されたグラントゥーリズモは、マセラティの歴史において名高いモデルのひとつ。4人乗りの2ドア・スポーツクーペは、ピニンファリーナによるクラシックな外観で、自然吸気 8 気筒エンジンを搭載、1947 年のマセラティA6 1500 の現代的な解釈として誕生した。

その2年後のフランクフルト国際モーターショーでグランカブリオが加わる。その後数回のアップデートを重ね、グラントゥーリズモならびにグランカブリオは 2018年モデルにおいて最終形となった。ピニンファリーナによるオリジナルデザインに敬意を払う一方で、空力、人間工学、インフォテインメントシステムに改善が図られている。

2018年モデルでは、グラントゥーリズモ、グランカブリオそれぞれのレンジにSportとMCという2つの個性が設定され、16 種類の外装色、6デザインで計14種のアロイホイール、9色のブレーキキャリパー、そしてカーボンパッケージを用意。



これにより、 40万以上の組み合わせが実現可能となった。このモデルに搭載されてきた最高出力460ps/7,000rpm、最大トルク520Nm/4,750rpmを発生する 4.7ℓのフェラーリ製自然吸気V8エンジンはもはやカリスマ的な存在。

これにより、ブランドのグラントゥーリズモ的なキャラクターは最大限に表現されたのだ。

オクタン日本版編集部

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