【HUGO BOSS×PORSCHE 前編】スタイルのあるドライバーはいま、 機能性と同様に環境性能を語る

ポルシェとボスのパートナーシップにより登場したカプセルコレクションは機能性と環境性能にスタイリッシュなシルエットが魅力。ブルゾン¥55,000、カットソー¥17,000、デニム¥40,000、靴¥50,000/すべてボス(ヒューゴ ボス ジャパン)、サングラス¥38,000/ボス(サフィロジャパン)

コロナウィルスのパンデミックによる中断、そして開催レース数減に期間短縮という異例ずくめのフォーミュラE初参戦の年となったポルシェと、そのオフィシャルパートナーであるヒューゴ ボス。ともに高い機能性を求めながらも、SDGsをはじめとした環境配慮を高い次元で実現している両者のカプセルコレクションが到着した。

ファッション業界ではこれまでも、しばしば環境負荷についての活動が起こってきた。ミンクに代表されるファーレザーの不買運動、ダウンの取得方法の監視などは有名な活動だ。とはいえそれらはまるでブームのように取り沙汰されてはいつの間にか消えるということを繰り返してきたように思われる。ところがSNSによる情報拡散力の増大や急激な気候変動、環境の変化は、自分の活動が何を犠牲に成り立っているかを知るに十分な情報とインパクトを与え、もはや一過性では終わらせてはいけないということを強烈に植え付けつつある。しかもそれは社会正義となり、スタイルへとまで昇華しようとしている。機能性と環境性能がスタイリッシュと同義となり、本来は美を形成するのに必要とされなかったこのふたつがブランディングという面で必須となりつつある。

タイカンのテールライトの特徴的なデザインと、ジャケットの前立て、袖のリブの赤いラインがお揃いなのもちょっとした洒落心というもの。

こうして着用した様子を見ると、肩周りが伸縮することで快適に着用できることが分かるだろう。


上質なコットンを使用したTシャツはそれ一枚でも存在感あり。やはり胸の赤いラインがコレクションラインであることを主張する。

 
ここで紹介するボスとポルシェのコラボレーションによるカプセルコレクションはまさにファッションと自動車というライフスタイルの中心にあるふたつの工業製品の最前線の姿を象徴しているとも言える。

たとえばモデルが着用しているこのナイロンのジャケットの特徴はボディ部分にダウンではなく、ダウンと同等の保温力をもつ中綿と、バストより上部を3Dストレッチのナイロンを使用しているところにある。それらはともに、動物をはじめ、自然からの搾取を否定しながら、快適性は技術によって補うという姿勢の表明でもある。一方でシルエットは適度にタイトな仕上がりで、すっきりとした印象。無闇に細身のシルエットを追い求めた数年前のトレンドが終わったいま、より快適さを求める適度なナロウシルエットが好ましい。また、デザイン面ではインナーとして着用したTシャツをはじめ、赤いキャラクターラインが印象的。


今回の撮影場所としてお邪魔した『PORSCHE NOW』。壁面のイラストはアーティストによる手書きで、過去の名車からタイカンへの系譜をイメージしたものだそう。
 
タイカンのリヤデザインを印象付けるコンビネーションランプ。


ただ大切なのは、このような機能性溢れるジャケットが四半世紀も前なら、「スポーツウエア」と分類されていたこと。こうしてファッションとして取り上げられるようになったのは実はここ数年であり、快適で機能的であること、環境負荷が軽いことがファッションに不可欠であることの証左だ。

こうしてポルシェが誇る次世代スポーツカー、タイカンの隣に立つときは現代デザインかつ、機能的で環境にもやさしい、同じコンセプトのファッションで臨みたいものだ。

 


モデル着用のアイテム

【ナイロンジャケット】
上記でも紹介しているモデル着用の、タイカンのテールライトをイメージした赤いラインが印象的なナイロンジャケット。ディテールカットも参照していただきたいが、快適性だけでなく、日常での使いやすさにも配慮された仕様が嬉しい限り。オケージョンを選ばない1着としてウェルドレッサーならぬウェルドライバーにとって、きっといい相棒になってくれるはずだ。


前立てと腕リブに配された赤いラインがタイカンのリヤデザインをイメージさせる。ナイロンジャケット ¥55,000/ボス(ヒューゴ ボス ジャパン)

背のデザインは至ってシンプル。背中まわりまで中綿入りなので保温性はすこぶる高そうだ。その他ディテールカットはこちら
 

【Tシャツ】
100%コットンのTシャツは程よく細身のシルエットで着る者を選ばず、快適な着心地を約束する。とかく無地のものを選んでしまいがちという向きには、タイカンのリアデザインを彷彿させる赤いラインのデザインで、スタイリッシュに、そしてポルシェとのデザイン共有も楽しんでもらえる一枚のはず。肩周りにわざわざ切り返しを設け、背中の立体感を演出しているところもポイント。


ホワイトのボディに赤いライン、モスグリーンのトーンが品よくカジュアルな印象 Tシャツ¥17,000/ボス(ヒューゴ ボス ジャパン)

背中はデザインのポイントになるように肩の線に沿って切り返しのデザインに。ラバープリントのロゴもポイント。

 

【デニムパンツ】
エラスティックを混紡させることで縦方向にも横方向へも、そして斜めの方向にもストレッチする、まるでスポーツパンツのそれのような快適なは着心地を実現させているデニムパンツ。わざわざ「DOUBLE STRETCH」を謳っているように、デニム然とした見た目にして、ここまで伸縮性に重きを置いたデニムパンツはまだまだ多くはない。イタリアの老舗デニムメーカーでありながら、テクノロジーを駆使したストレッチデニムを製造し、数々のハイエンドブランドに生地を提供してきたカンディアーニ製のデニムというところも、実は通なポイント。


モデル着用のブラックデニムはストレッチ素材をコットンに混紡することで縦横斜めと伸縮。デニム¥40,000/ボス(ヒューゴ ボス ジャパン) その他のディテールカットはこちら

 


商品のお問合せ
ヒューゴ ボス ジャパン 03-5774-7670
サフィロジャパン 0120-54-7750

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【HUGO BOSS×PORSCHE 後編】を読む


『Porsche NOW Tokyo』
国内で唯一、タイカンを常設展示することで、全国から来訪者がある。ほかケイマンGT4や、ポルシェに使用されるパーツで作られたアートなどが並ぶ。


〒135-0063
東京都江東区有明1-3-25 
TEL:03-5962-4676

E-Mail:info@porschenow-tokyo.porsche.jp 

営業時間 : 10:00~19:00
定休日 : なし 

 

文・構成:前田陽一郎 写真:前田晃(MAETTICO) スタイリスト:稲田一生 ヘアメイク:北村達彦 Words&Edit:Yoichiro Maeda Photography:Akira Maeda(MAETTICO) Styling:Issei Inada Hair&Make- Up:Tatsuhiko Kitamura

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