女性プロレーシングドライバー 塚本奈々美の試乗インプレッション|アウディe-tron編

Kazumi OGATA

新たな時代のアウディとして注目が集まるアウディ史上初の電気自動車e-tron。気になるドライビングフィールはどのようなものだろうか。走行性能や静粛性、快適性、テクノロジーなどを検証するべく女性プロレーシングドライバーにインプレッションをお願いした。今回、試乗してもらったのは国内外のレース、ラリー、ドリフトシリーズなどに参戦するプロドライバー、さらにはモデルとしても活躍中の塚本奈々美さんだ。プロドライバーの目線+女性の視点も交えた解説は一般の方にもとてもわかりやすい。ぜひご一読を。



編集部:まず外観についてはどんな印象を持ちましたか?

塚本:今回試乗した個性的な「アンティグアブルー」は落ち着いた色ですが、他車とは一味違って、目立つけれども大人っぽく、品がある色だと思いました。アウトドアで走らせても浮きすぎない色合いは、お洒落で男女ともに好まれると思います。

充電口はスタイリッシュで開閉が楽しい!ただ、左右の用途を把握する必要がありそうです。(編集部註:左右に充電器コネクターを装備するが、左側が高速SAなどで使用する急速充電用。右側は一般的な施設で使われる普通充電用である)



外装は上品ながらもちゃんと存在感がありますし、バランスはいいと思います。性別も問わず、若い世代から50代以上の大人まで嫌味なく乗りこなせる外観ですね。SUVながら女性でも乗り降りしやすい車高も好印象です。シートポジションを細かくセットすることができるので、背の低い方や女性でも安心してこの大きめの車体を運転することができますね。


編集部:内装はいかがですか?

塚本:パネル周りはスマートフォンを使っている人なら、初めて操作する場合もシンプルでわかりやすいですね。パネル周りの凹凸も凝りすぎていないため、掃除がしやすいと思います。これは家族で利用する車なら大事なポイントだと思います。



バッテリーにスペースを奪われやすい電気自動車ではこういった収納スペースが狭くなりがちなイメージがありますが、このe-tronはトランクが広いのも高ポイントです。




編集部:乗り心地や運転のしやすさは?

塚本:電気自動車のつなぎ目のない加速の伸びはとても心地よく感じました。加速感に物足りなさもありません。

サイドミラーがカメラになっている点は少々慣れが必要で、しばらく乗って慣れないと「バーチャルエキステリアミラー」のモニターに目が行かないかもしれません。また、私のシートポジション(身長165cm、女性の身長、前よりのポジション)ですと、「バーチャルエクステリアミラー」のモニターに視線を送るのが大変なのでそれは少し残念です。



でも、車高が高いため目線を高く運転できるので、大きさの割には運転しやすい車だと思います。


編集部:走りについてはいかがでしょう?

塚本:ダイナミックモードでは加速感、ハンドリング、サスペンションの動き、すべてが変わると感じました。パワフルな加速はエンジン車とは違った楽しさがあり、気持ちよくドライブできます。ダイナミックモードでは加速に加え、ハンドルのタッチが少しだけしっかりする(重くなる)のは安心感があります。



スピードが高いのに軽すぎるハンドルは不安になるし、車を操るのが難しくなりますから。この気遣いはプロドライバーのように変化が分からない一般の方にとっても、自然と安心感に繋がり、楽しくドライブすることができると思います。



大容量のバッテリーはコーナリング中に重さを感じますが、安定はしていますね。

また、ダイナミックモードでは4つのサスペンションがそれぞれ働いて車をうまくコーナリングさせてくれるので、そうでない車に比べてカーブ中に修正することが少ないです。これによって長い山道でも疲れにくいと感じました。



一方、コンフォートモードの加速感は、ダイナミックモードに比べて落ち着いた印象です。“ギュイーン”というモーター音がさらに小さくなり、より静かに感じます。路面の凹凸やつなぎ目を上手に吸収するけれど、サスペンションが柔らかすぎないのが逆に車の動きを安定させていると思います。ロングドライブや高速道路はこのモードで走ることがおすすめです。ドライバーも疲れにくいし、同乗者も心地よくいられますから。



インプレッション:塚本奈々美 まとめ:オクタン日本版編集部 写真:尾形和美

インプレッション:塚本奈々美 まとめ:オクタン日本版編集部 写真:尾形和美

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