ポルシェボクスターのサウンドにニヤける!|『Octane』UKスタッフの愛車日記

Barry Hayden

『Octane』UK版スタッフによる愛車日記。今回はグレン・ワディントンによる1999年 ポルシェボクスターのレポートをお届け。購入して1年以上が経過し、走行距離は6000マイルを超えたところだ。



購入して1年以上が経つが、嬉しいことにこれまでトラブルはほとんどなく、大いに楽しんでいる。「幸運を祈りつつ…」という気分で購入したものの、実際のところ何も困っていない。

購入してからの「やることリスト」はあまり変わっていない。特に大きなトラブルがなかったからだ。たしかに、購入後まもなくリアのスクリーンにヒビが入り、ゴリラグリップのテープで補修し、今もそのままである。しかしルーフをオープンにしてしまえばそのヒビは見えない。幌を閉じても、シートとロールバーに隠れて、私からは見えない。



とはいえ、この件は完全に放置しているわけではない。プラスチック製のスクリーンを300ポンドほどで交換するか(また同じことが起こるはず)、それとも1200ポンドを貯めてから熱線入りのガラスを備えた新しいソフトトップを装着するか、と思案しているところなのだ。後者の方が魅力的に思えるかも知れないが、保険も更新直後でかつ、別の愛車であるBMWが修理から戻ってきたばかりなので、ついつい「やることリスト」の中では後回しになってしまう。それでもすぐに、車検と点検は受ける予定だ。メカニカルな点で問題ないか、徹底的にチェックしておきたいのだ。

このボクスターは、道路の斜めの段差を越える際、ときどきウィンドウが下がる。これはヘッダーレールにあるマイクロスイッチのせいだと思う。ソフトトップを下ろそうとラッチを外すても、同じことが起きる。段差でも同じなのだろうか。少々いじってみたところ、なんとか改善されたようだ。もしかすると、スイッチ(eBayで売っていることは確認済み)さえ交換すれば、すぐに直るのかもしれない。

早めに新しいキーレスリモコンに換えたのは、素晴らしい投資だった。(オリジナルと思われる)コイルパックは、最初の2週間ほどで軽いミスファイヤーを起こしたが、それ以来トラブルは起きていない。

つまり、文句よりも美点の方が多いということだ。ピーク地方を2回も爆走しながら横断した思い出は、この先も長く私の心に残るだろう。もうすぐ日が長くなり、夜が暖かくなる季節になることだし、またやるかもしれない。下道を使って私の実家を訪れるこのルートは、M6(高速道路)を3時間で行くよりずっと楽しいルートだ。妻とヨークシャーの海岸で過ごした週末のおかげで、このボクスターがいかに実用的かを証明できた。トランクが2つあるおかげで、防水具やウォーキングシューズだけでなく、彼女のゴージャスなドレスや私のお出かけ用シャツも、たっぷりと収納できたのだった。

また「クラシック・モーター・ハブ」では、素晴らしい夏の夕べを過ごせた。特に、A43道路のブラックリー・ラウンドアバウトから帰路につく、あの静かな道は格別だった。知る人ぞ知るというところだろう。



もっと驚いたのは、寒くて雨の多い季節にも大いに活躍していたかということだ。平日は仕事のためにボクスターを使い、土曜日は何度も汚れを洗い流した(「ル・マンを走り終えたばかり」っぽい外観は良かったのだが、路面の塩分はなんとかしたかった)。最近、家族用のイエティのドアロックが故障したため、娘との急な旅行の際に空港へ向かう車としても使った。その時のフライトはとんでもなく早い時間だったが、午前2時に子供を起こすようなことはしたくなかったので、0時過ぎに出発し、 空港のビルの駐車場で毛布にくるまって仮眠した。スポーティなだけでなく、快適性も十分だった。座席が2つでいいならば、この車ですべてをまかなえるかもしれない。

それよりも、すべての期待を完全に上回っているポイントがある。それは水平対向6気筒エンジンのサウンドだ。もちろん、ボクスターのハンドリングは素晴らしく、カーブを曲がるたびに顔がニヤけてしまう。速さの点ではスーパーカーには及ばないものの、実に魅力的なパフォーマンスを発揮する。それが、私がこの車を買った大きな理由のひとつなのだ。


文:Glen Waddington

Glen Waddington

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