ピレリが、ポルシェ・タイカン用の2つの新しいP ZEROタイヤでELECTのレンジを拡大

Pirelli

ポルシェ・タイカンのスタイルチェンジにあたり、ピレリP Zero RとP Zero Trofeo RSが承認タイヤとして選ばれ、このシリーズの最もスポーティなバージョンであるタイカン ターボGTで利用可能な唯一のタイヤとなった。P Zero Rはスーパーカーの日常走行向けに設計されており、P Zero Trofeo RSは公道走行可能なセミスリックタイヤである。

両タイヤとも今年初めに発売され、このたびポルシェ社と協力して車両のスポーツ性と効率性を高めるために特別にチューニングされた。電気自動車の特性に適した技術ソリューションの搭載を示すため、どちらのタイヤもサイドウォールにElectマークが刻印されている。Electテクノロジーは2019年に初代タイカンでデビューし、その後他のモデルにも広がっており、現在、ポルシェのラインナップには、マカンなどのさまざまなモデルでのポルシェの電動化に対応するように設計されたElectテクノロジーを備えた30以上のピレリ技術承認タイヤが純正装着されている。

P ZERO R


ポルシェ・タイカンのダイナミックな品質とドライビングプレジャーを向上させるように設計されたP Zero Rタイヤは、日常的な走行に特化していると同時に、よりスポーティな外出にも適している。これはピレリの経験と、快適性やバッテリーの航続距離など、以前の車両モデルと比較して改良された側面を強調するのに役立つElectテクノロジーパッケージの開発により達成されたものである。2枚に重ねたカーカスにより、タイヤ構造は非常に剛性が高く、空力による荷重とバッテリーの存在によって特にリアにかかる重量を支えることが可能となった。これにより、高速走行時でも車が安定する。



電気モーター特有の急加速に対処するために、強化構造に加えて、ピレリの特許取得済みの樹脂ブレンド技術により可能になったマルチコンパウンドトレッドも効果的に機能している。コンパウンド内の素材が相乗効果を発揮し、幅広い温度や路面でグリップ力を発揮して、濡れた路面でも高いパフォーマンスを提供。トレッドパターンは騒音を最小限に抑えるように設計されており、転がり抵抗を低減するコンパウンドとトレッドパターンの組み合わせによってポルシェが要求する効率性を実現している。

P ZERO TROFEO RS


サーキット向けでありながらも安全に公道走行が可能なP Zero Trofeo RSは、ピレリが新型タイカンに供給した最もスポーティなバージョンだ。実際、これはピレリのストリートタイヤシリーズの中でもトップの高性能タイヤであり、ラリー用タイヤから派生した特別に設計されたコンパウンドで作られたセミスリックタイヤである。新型ポルシェ・タイカン用に特別に開発されたP Zero Trofeo RSにより、この車はサーキット走行で最大限のパフォーマンスを発揮することが期待でき、ドライ路面での高いパフォーマンス、コーナリンググリップ、そして長期にわたって高い性能を発揮しつづけることが可能になった。



ピレリとポルシェはタイヤを共同開発するにあたり、ポルシェのドライビングダイナミクスエンジニアと開発ドライバーのラース・カーンとともにテストを行った。300km/hを超える速度でニュルブルクリンクを走行。高速走行時でもタイヤの接地面を最適化するために、一連の構造ソリューションが採用された。専用コンパウンドがグリップと安定性を提供し、トレッドの外側ショルダーに強力な横Gがかかる状況でもサポートを提供できるよう溝の数を少なくしている。パターンは、接地面全体に沿って迅速かつ均一に熱が伝わるように設計されている。そのため、最も要求の厳しいサーキット走行でも、このタイヤはタイヤウォーマーを必要としない。開発プロセスをより迅速かつ効率的にするため、ピレリのバーチャルジオメトリー開発システムは、非常に多くのプロファイルとトレッドモデルをデジタル環境で比較し、タイヤの特性と挙動を詳細に定義しているのだ。

ちなみに、ポルシェ・タイカンのために開発された両タイヤのサイズは、どちらも265/35ZR21と305/30ZR21となっている。

オクタン日本版編集部

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