エンジンも共通で、いずれも「M838TE」型3.8リッター V型8気筒ガソリンツインターボエンジンが搭載される。しかし、出力は大きく異なる。レースのレギュレーションが適用されない620Rでは、エンジンECUとターボチャージャーのチューニングを変更が可能なのだ。これにより、最高出力は620psを発揮する。最大トルク63.2kgmを発生。歴代のスポーツシリーズモデルで、最もパワフルな性能だ。
トランスミッションは7段「SSG」を採用。0~100km/h加速は2.9秒、0~200km/h加速は8.1秒。最高速度は322km/hに達する。サスペンションは、ドライバー自身が運転スタイルとサーキットの特性に合わせて、減衰力を調整できるように。ダンパーは、通常のスポーツシリーズユニットよりも、6kg以上軽量化されている。
インテリアについては、フロアカーペットやグローブボックスは未装備となっている。エアコン、「IRIS」ナビゲーション、オーディオシステムも付かないが、無償オプションで装備することも可能だ。「Bowers&Wilkins」のオーディオシステムも、オプションで選択できる。
センターコンソールには、350台限定であることを示すシリアルナンバーがプレートで取り付けられ、すべてのマクラーレン同様に様々なカスタムを施すことも可能。ブレーキキャリパーなどのカラーを変えることも、もちろんできる。
標準で用意されているボディカラー3色は、GT4レーシングカーに着想を得ているもの。マクラーレン・オレンジにホワイトストライプ、シリカ・ホワイトにオレンジストライプ、オニキスブラックにオレンジストライプのラインナップだ。ゼッケンナンバーのデカールをパートナーのデカールは、オプションとして用意されている。セナGTRに着想を得ている特別なデカール塗装も選択可能。
世界350台限定生産の620Rは、イギリス・サリー州ウォーキングのマクラーレン・プロダクション・センターにおいて、2020年1月から1台ずつ手作業で組み立てられる。本国での価格は25万ポンドで、日本では約3570万円からを予定しているそうだ。また、ヨーロッパおよび、アメリカで購入した場合はピュア・マクラーレン・トラック・デイの費用が価格に含まれるとのこと。
オクタン日本版編集部
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