「本当の歴史」│フォードRS200が開発されていた当時の内幕話

著名ライターのグレアム・ロブソンは、RS200が開発されていた当時、フォードのコンサルタントを務めていた。彼だからこそ知る、誕生にまつわる本当の歴史を語ってもらった。

RS200が誕生するまでの目まぐるしい日々を、私は生涯忘れないと思う。自分でデザインしたわけでもなければ、コンセプトづくりをしたわけでもなかったが、「やってみない?」という議論には最初からどっぷり関わらせてもらった。
 
1983年1月のとある金曜日の晩だった。愛犬のブルドッグは私に寄り添うように眠りにつき、私はスコッチ・ウィスキーを片手に暖炉の火を眺めながら寛いでいた。そのとき突如、電話が鳴った。夜中の10時に電話が鳴ることに困惑しながら応答してみると、フォードの広報部長、スチュアート・ターナーからだった。そして、彼と話しているうちに困惑は興奮へと変わった。
 
1975年からフォードで働いていたスチュアート・ターナーは、フォードのモータースポーツには直接的に関わっていなかった。それにもかかわらず、上司、同僚、そして彼のメンターでもあったウォルター・ヘイズから常に情報を得ており、モータースポーツ部門の動きを把握していた。電話に出るなり「この会話はなかったことに」というスチュアートの言葉に、胸の高まりを感じたのは当然のことだった。
 
フォードのモータースポーツ活動の過去、現在、未来のレクチャーは1時間を優に超えた。感銘を受けた私は翌日、きっちりと履歴書をしたため、スチュアート宛てに送っておいた。そのコピーは、今でも手元に残っている。

編集翻訳:古賀貴司(自動車王国)  Transcreation:Takashi KOGA (carkingdom) Words:Graham Robson  Photography:Zach James Todd, courtesy of Canepa 取材協力:カネパ・クラシック・アンド・クラシックカーズ(canepa.com )

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