持続可能なラグジュアリーモビリティのグローバルリーダーを目指して

Bentley motors



ベントレーの生産拠点であるクルー工場は昨年、英国高級自動車メーカー初となるカーボンニュートラル認証をカーボントラスト社から取得している。この認証取得に向け、ペイントショップで使用する水のリサイクルシステムの導入、地域での植樹活動、本社駐車場へのソーラーパネル1万枚の設置(既存のソーラーパネルとの合計で3万枚)、再生可能電力への完全移行など、20年にわたり革新的な取り組みが行われてきた。



クルー工場は今後も環境を意識した活動をさらに進めていく。エネルギー消費削減、CO2や廃水の排出量削減、塗装工程における溶剤の使用廃止、プラスチックニュートラルの実現などを中心に、2025年末までに製造工程が与える環境負荷のさらなる低減を目指す。こうした活動を通し、2030年までに「クライメートポジティブ」な工場、つまり温室効果ガスの排出量よりも削減量が上回る工場へと移行していくのだ。大気中への炭素放出を積極的に削減しつつ、再生可能エネルギーや植林活動への投資も行う。


財務面のレジリエンスを強化し不況に強い体質に
持続可能なラグジュアリーモビリティを実現するには、持続可能なビジネスモデルが必要不可欠。ベントレーは財務面のレジリエンスを強化し、不況に強いラグジュアリーカーメーカーとして世界的ベンチマークとなることを目指す。新コロナウィルス(COVID-19)の世界的大流行が経済にマイナスの影響を及ぼしていることを受け、ベントレーはこの100年で最大となる変革を実施した。

ベントレーが推し進めたのは、事業全体の生産性を迅速に向上させつつ、抜本的な構造改革に取り組み、財務面でのレジリエンスを維持することだった。当初は正社員1000人を削減する方向で希望退職者を募ったが、その後、請負社員約200人を含めた800人の削減に変更した。

希望退職者を募ったことにより、解雇の対象となる人員数を当初の予定を大幅に下回るわずか10人に減らすことができたが、現在も解雇を回避するための対応策を検討中とのこと。

こうしてコストと投資を包括的に見直した結果、悪影響が当然視される外部環境にも関わらず、2020年は通年で良好な業績を達成できる見込みとなった。この新たな組織構造が、今後100年も安定的に収益を上げることができる持続可能なビジネスモデルの基盤となるだろう。

オクタン日本版編集部

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