北へ、南へ、シトロエン2CVと30年│第15回 パリで見かけた2CV観光ツアー

4年前にパリに行った時、街中で何回か2CVを見かけた。最初はバスティーユ広場、次の日はもっと中心部のあたり、しかも仲良く2〜3台が連なり、車内には人がいっぱい乗っていた。

パリにはなぜか縁がある。30年以上前から親戚が暮らしていて、仕事でも3〜4回は行っている。こう書くと世界を駆け巡って働くパワーエリートのようだが、そんなことは全然なくて、その証拠にニューヨークには行ったことがない。名前は似ているがバリ島にも行ったことがない。ニューヨークにしてもバリ島にしても、海外旅行情報誌の編集長を務めていたこともあったので、何度となく記事のゲラで読んだからすっかり行った気になっていたけれど、思い返してみたら一度も行っていなかった。

2CVに乗っているとフランスが好きなんですか?と聞かれることも多い。今ではそうだ、と答えるけれど、順番としては2CVが好きで、そのうちシトロエンも好きになり、たまたま行くことが多かったから、パリ、そしてフランスも好きになったというわけだ。

その程度なので、めちゃくちゃパリやフランスに詳しいわけでもない。パリを好きな人は多いから、自分も何度かパリに行ったことがあると迂闊にも言ってしまうと、なんとか美術館は素敵ですよね、劇場はどこに行かれましたか、という話になりがちだ。実はその手の芸術スポットにはほとんど行っていないから少々気まずい思いをする。唯一、件の親戚に連れられてバスティーユのオペラ座で白鳥の湖を観たことはある。でも覚えているのは主役がテニスのイワン・レンドルに似ていたことだけだ。それを言うと失笑、いや冷笑されそうなのでなるべく話さないようにしている。

こちらは4年前、パリのマレ界隈で見かけたHバン。近所のカフェの車だった。この他にはルノー4を1台見かけただけ、古い車はほとんどいなかった。

27年前、初めてパリを訪れたときに一番目についたのはルノークリオ(日本名ウインダム、ではなかったルーテシア)、ついでプジョー205だった。そんな中で1日に何台かは2CVも見かけた。しかし何年か間を置いて訪れるたび、2CVに出会う機会はどんどん減っていった。



だから4年前、何度となく2CVの集団に出くわして驚いた。そして「2CVで巡るパリ観光ツアー」なるものがあったことを思い出した。 

このツアーはその名も「4rouessous 1 parapluie」(こうもり傘に4つの車輪=当時のシトロエン社副社長・ピエール・ブーランジェによる2CVの開発コンセプト)という名前で、2003年から提供されているサービスだ。創業者のFlorent Dargnies自身が2CVオーナーでドイツに2CVを持ち込んだときの人々の熱狂ぶりを見て、これはいける!と確信して始めたらしい。数年前からはセントジェームスとの協力関係も始まって、同社のガイドはセントジェームスを着用していように読める記述がHPにあったが、ちょっと自信がないので、詳しくは以下でご確認ください(笑)。
https://www.4roues-sous-1parapluie.com/en/


「4rouessous 1 parapluie」のHPより(翻訳はGoogle)

現在は筆者が出会ったパリ市内の運転手兼ガイド付きツアー以外にも、様々なメニューが用意されている。結婚式への貸し出しやEVの2CVによるツアー、さらに2CVやDSのレンタカーサービスも提供している。レンタカーは2CVなら色も16色(!)の中から選べて料金は1日299ユーロから。DSは399ユーロから(いずれも保険料など別)。



上記のHPからも申し込めるようだが、日本の旅行会社でも観光ツアーなら手配が可能だ。

https://www.veltra.com/jp/europe/france/paris/a/14293
https://www.france-ex.com/tour/category/1913.html

とはいえ、パリへの旅行もままならないこのご時世。しかし、日本でも2CVのレンタルというかカーシェアが可能なことをご存知だろうか。しかも「4rouessous 1 parapluie」よりもお得な1日12,500円(保険料など別)! 



そのことについては次回に! それでは、良いお年を!

文・写真:馬弓良輔 Words & Photography: Yoshisuke MAYUMI

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