無類の車好きだった故ポール・ウォーカーの愛車E30 M3がオークションに。

Barrett-Jackson

カーアクションムービーの金字塔として名高い映画ワイルドスピードシリーズで、シリーズ7作目まで主演を務めた俳優のポール・ウォーカー氏は、プライベートでも無類の車好きであったことで知られている。残念ながら自動車事故により2013年にこの世を去ってしまったが、彼が遺したカーコレクションは今だに丁寧に保管されており、過去にもoctane.jpで紹介したように、その一部はオークションへと出品されている。ポール・ウォーカー氏は特にスカイラインGT-Rなどの日本車に目がなかったが、意外にも彼のコレクションはバラエティ豊富で、シボレーコルベットC1やロールス・ロイスゴースト、BMW E30 M3など多岐にわたる。



今回紹介するのは、以前開催されたバレットジャクソン主催のオークションに出品された、ポール・ウォーカー氏のコレクションの1988年式 BMW E30 M3だ。

E30 M3は、DTMシリーズのレース用に開発されたモデルである。レースのレギュレーション上、ホモロゲーションを取得する必要があり、ロードゴーイングバージョンを生産しなければならなかったため生産されたモデルだが、高性能セダンとして成功を収めた車だ。



ボンネットを除くすべてのボディワークは、標準のE30に比べるとM3のほうがかなり大きくなっている。また、フェンダーやクォーターパネルがフレア状になっているほか、フロントとリアには専用のバンパーが装着されている。



エンジンはS14型2.3リッター直列4気筒で、最高出力は195hp、最大トルク170ft/lbsを発揮する。これにゲトラグ製5速マニュアルトランスミッションを組み合わせ、リミテッドスリップデフを介して後輪にパワーを伝達する。



マクファーソンストラット/セミトレーリングアーム式の標準的なE30のサスペンションは、リアのアンチロールバーの大型化、ワイドトラック化、ショックのリバルブなど、モータースポーツに適したM3への進化のために、大幅に変更されている。



インテリアを見るとシートは毛皮で覆われており、エクステリアはアルパインホワイトIIで塗装されている。

1988年から91年にかけてアメリカで販売されたわずか5,115台のうちの1台で、実走行距離は32,411kmだ。最終的にこのM3は183700ドル(約2060万円)で落札された。

今後もまだまだポール・ウォーカー氏のコレクションはオークションに出品されると思われるが、ジェームズ・ディーンのポルシェ550スパイダー同様に、彼のカーコレクションもプライスレスな価値を持つようになるのではないだろうか。

オクタン日本版編集部

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