若者に朗報!「習い事感覚で」都心で気軽にドライビングシミュレーター講習が受けられる新サービス

Octane Japan

ハイコンテクスト。言葉に頼らない、暗黙の了解で成立するタイプのコミュニケーションを指す言葉だが、車好き同士のコミュニケーションはこれに当てはまるといえるだろう。たまたま高速道路を走っていて同じモデルに出合ったとき、たとえ見知らぬドライバー同士であっても、自然としばらくの間ランデブー走行を楽しみ、軽くクラクションを鳴らしてサラリと別れる。駐車場で同じモデルを見かけたら、つい隣に並べて停めてみたりする。好きな人同士なら、それだけでもシンパシーを感じて通じ合える。そんな経験をもつ人も多いのではないだろうか。

このようなコミュニケーションが「文化」として成立している自動車を、もっと多くの人に楽しんでもらいたい。モータースポーツの裾野を拡げるべく、さまざまな活動を展開しているHC GALLERYの理念はまさに「ハイコンテクスト(High-Context)」にある。

内燃機関エンジンの車は今後、いま以上に「移動手段」ではなく「趣味」の対象となっていくだろう。しかし、趣味としてモータースポーツを気軽に楽しむのは、特に若い世代にとってはハードルが高い。まず車両を用意するだけでもお金がかかるし、タイヤや油脂類などの消耗品も定期的に交換する必要がある。保管場所も確保しなければならないことまで考えると、「気軽に」楽しめる状況とは程遠いのが現状だ。

そんな現状を打破するべくHC GALLERYではこれまでにも若者をターゲットにした参加費無料の「大人の自動車教習所2.0」や、月々3,300円からマシンをシェアしサーキットを走れる、サーキット専用カーシェアリング「HC SHARING」を運営し、モータースポーツを初心者でも気軽に楽しめるプロジェクトを継続的に実施してきた。

そして2022年7月、HC GALLERYが手がける新たなサービスがスタートした。アクセスのよい都心にドライビングシミュレーター施設「HC GALLERY ―Simulator Room―」がオープンしたのだ。最新の超実践型ドライビングシミュレーターDrive-Xを2台とT3R、計3台のシミュレーターを採用したこの施設は、プロドライバーのトレーニングにももちろん対応可能だが、それ以上に注目したいのはビギナーを支援する体制の充実ぶりだ。



ドライビングシミュレーターを一定時間専有して利用するのは他社施設と同様だが、ここではアドバイザーが常駐し、その場で的確なアドバイスをしてくれる。「1時間自主トレプラン」ではN-ONEオーナーズカップで表彰台獲得経験のある岡村英莉アドバイザーや、2022年ポルシェ・スプリントチャレンジ・ジャパンでデビューウィンをかざっている大田優希アドバイザーによるワンポイントアドバイスを受けることができるため、ビギナーがひとりで自己流でひたすら走り込むよりも上達の速度は格段に早くなる。

また月に数回、全日本GT選手権(現SUPER GT)やマカオグランプリ、ル・マンをはじめとした耐久レースで活躍し、レース歴24年の大ベテランである澤圭太選手や、スーパー耐久やフォーミュラ、ツーリングカー等の幅広いカテゴリーでレースに参戦している山田遼選手が講師としてサポートする「プロドライバー講師Day」もあり、こちらも人気のプログラムとなっている。

そして何より、費用がお財布にやさしい。月会費は2,000円、上述の「1時間自主トレプラン」の走行料金は3,000円(ゲスト利用は4,500円)。さらに学割の設定もあり、学生であれば1,000円という安価で60分間、アドバイス付きでの走行をすることが可能なのだ。

果たしてそれで採算が取れるのだろうかと不思議がる取材班に、佐野順平代表取締役はこう語ってくれた。「正直、この価格では採算は取れません。しかし、収益を考えコストから逆算して設定した価格が、果たして『気軽に』体験してもらえる価格といえるのか。市場での『気軽な』価格帯を考慮すると、たとえば一度の飲み会の半額程度の3,000円、学生さんなら1,000円ぐらいが適正ではないでしょうか。まずは体験していただくことを優先したい。損益については結果的にどんな形であれば継続していけるのか、それは後で考えればいいと思っています」

株式会社テイクフロンティア 佐野順平代表取締役

オクタン日本版編集部

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