ホンダ・インテグラ タイプR所有にまつわる頭痛の種|Octane UKスタッフの愛車日記

Jordan Butters

『Octane』UK版スタッフによる愛車日記。今回は2000年インテグラ タイプRに乗るマシュー・ヘイワードがレポートする。



今年の夏、私のインテグラはかつてないほど快調に走り、エアコンも熱波に負けないことを証明してくれた。そして今、待ちに待ったメンテナンスの時期がやってきた。

DC2を所有するなら、錆の管理が重要なポイントだ。この車はよくメンテナンスされているが、私がこの車を購入したとき、前のオーナーが修理したリアホイールアーチに、塗装の剥離が見え始めていた。1年経ってもほとんど変化はなかったが、そのまた1年後、今度は運転席側のアーチがかなりマズそうな状態になっている。この車を買ったらすぐにホイールアーチを修理するつもりだったが、運転が楽しすぎて忘れていた。

問題を先送りにしても良いことはないのが定石なので、普段から世話になっている複数の修理工場に問い合わせた。しかし、ほとんどが3カ月以上先まで予約で埋まっており、修理を受けてもらえるまでにはしばらく時間がかかりそうだった。

別件の取材で撮影をお願いしたフォトグラファー、ジョーダン・バターズが、このインテグラも撮ってくれた。それが上の写真だ。撮影場所の近くの工業団地で、私は小さな工場のそばに佇んでいた、高額であろう日本のクラシックカー数台と数々の古いフォードを見つけた。撮影が終わるとすぐにそこに戻り、近くでもう一度よく見てみると、そこは親子で経営している修理業者で、「Platinum Paintworks」という店だった。

息子さんは日本のクラシックカーが大好きで、いろいろ話をした後、私のインテグラのホイールアーチを見てもらった。彼の考えは、私の考えと同じだった。以前の修理はよく持ちこたえたが、今こそ剥がしてやり直すべき時だと。彼の振る舞いが素晴らしかったこともあり、私は自信を持ってその場で予約した。3ヵ月待ちなのは同じだが…

ホイールアーチ問題とは別に、ABSの不具合もある。これは簡単に直せると思っていた。不具合のあるコードをチェックすると、左側のフロントABSセンサーに問題があることがわかった。これは、診断ポートの2本のピンをジャンプさせ、ダッシュボードに表示されるコードで判別できる。私はこの作業を何度もやってきたので、自分の判断を過信していたに違いない。部品をオーダーする前に、センサーの抵抗値を確認していなかったのだ。これは失敗だった。

さらに私が分かっていなかったことがある。この車のシステム内に、ABSのフォルト(障害)コードがすべて残っていたことだ。ランプの点滅が全て終わるのを待っていたら、10個以上のフォルトコードが点滅していたことだろう。これらを消去するには、イグニッションをオンにし、ランプが点いて消えたところでブレーキペダルを踏めばいい。最後にひとつ残ったコードは、右側のリアセンサーだけとなった。



フロントのセンサーの在庫を見つけるのは簡単だったが、リアはどうだろうか?いや、それは無理だった。ホンダは数年前に供給を打ち切っており、残存する新品にはなんと400ポンド以上の値札が付いている。中古品は当たり外れがあるものの、70ポンド以上で売られている。eBayで検索してみると、イギリス国内にある「R-Motion」という会社を見つけた。カスタムビルドのケーブルを185ポンドで売っていた。安くはないものの、他の選択肢に比べればお買い得で、これでABSが動くようになるなら安いものだと思いたい。同社のマイク氏は加えて、私が今以上の頭痛を起こさないように、ケーブルをうまく交換するためのコツまで教えてくれたが、さて、果たして上手に交換できるだろうか…

文:Matthew Hayward

オクタン日本版編集部

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