マクラーレン史上初のハイパフォーマンス・ハイブリッド・コンバーチブル、アルトゥーラスパイダーがデビュー

McLaren

マクラーレンは、ハイパフォーマンス・ハイブリッド・パワートレインを搭載する初のコンバーチブル、アルトゥーラスパイダーを第2のアルトゥーラモデルとして発表した。新型アルトゥーラスパイダーは、パワー、パフォーマンス、ドライバーとの一体感が大幅にアップグレードされており、さらに五感を刺激するオープントップ・ドライビングの楽しさが組み合わされた次世代スーパーカーだ。

アルトゥーラのパフォーマンスをさらに引き上げるため、スパイダーのために考案された最新のアップグレードは、クーペへも同様に組み込まれ、新モデルとして同時に導入される。新型スパイダーと新型クーペは、いずれも最高レベルのダイナミクス・パフォーマンスを誇り、卓越したサーキット走行性能まで備える。それだけでなく、日常的なドライビングの必須要件も満たし、都市環境で非常に役立つほぼ無音のEV走行も可能だ。新型アルトゥーラスパイダーと新型アルトゥーラクーペは、いずれも2025年モデル(MY25)に指定されており、現在注文を受付中。



「新しいアルトゥーラは、まさに完全なる次世代スーパーカーです。パワートレインとシャシー・システムをアップグレードしており、パワーとパフォーマンスの向上、さらに高いレベルでのドライバーとの一体感を実現しました。同時に、日常的なドライビングについても一切妥協していません。今回は、アルトゥーラクーペと並び、アルトゥーラスパイダーも誕生しました。特にこの新型コンバーチブルは、オープンエアでの高揚感を新たな次元にまで高めたニューモデルなのです」と、マクラーレン・オートモーティブCEOマイケル・ライターズは話す。

多彩なドライビング・モード


新型アルトゥーラスパイダーで、とくに重点を置かれたのが、ドライバーとの一体感、パフォーマンス、アジリティ、洗練性、効率性、上質さだ。わずか11秒で開閉する電動式リトラクタブル・ハードトップによって、コンバーチブルならではのエクスペリエンスを満喫でき、スーパーカーの刺激的な高揚感を味わえるという魅力が加わっている。

ラグジュアリーなタッチのステアリングホイールと彫刻が施されたシフトパドルを手に取り、ひとたび走り出したら、壮大なスーパーカーサウンドがドライバーとパッセンジャーを包み込むだろう。その再設計されたエグゾーストシステムからのサウンドの高まりに合わせて、高揚感も急速に高まっていくる。



Eモード、コンフォート、スポーツ、トラックという4つの多彩なドライビング・モードが、それぞれ新型アルトゥーラスパイダーのポテンシャルを発揮してくれる。

乾燥重量はわずか1,457kg


新型アルトゥーラスパイダーは、最軽量の乾燥重量がわずか1,457kg、DIN車両重量が1,560kgで、アルトゥーラクーペからの重量増加は62kgに留まる。そのため、新型スパイダーはコンバーチブルの競合モデルに大差をつけて最軽量で、そのアドバンテージは最大83kgにも及ぶ。さらに、最軽量の乾燥重量におけるパワーウェイトレシオは480PS/tに達する。



アルトゥーラのコアは、マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー(MCLA)という安全なプラットフォームで構成されるため、固定ルーフを排除しても剛性がまったく損なわれない。

サウンドとパフォーマンスの調和


マクラーレンのハイパフォーマンス・ハイブリッド・パワートレインはキャリブレーションが変更された。MY25アルトゥーラではV6内燃エンジンの最高出力が20PS向上して、総最高出力は700PSに高まった。

エンジンサウンドも強化された。バルブを改良した排気システムに、調整を施したレゾネーターを組み込み、テールパイプを上向きの円錐形とすることで、中~高回転域のエンジンノートがさらに洗練されている。その結果、「よりクリーン」なサウンドが乗員を包み込む。オプションにはスポーツ・エグゾースト・システムもあり、全体に強化されたさらにクリーンな音色を提供する。



また、テールパイプからキャビンへ本物のサウンドを送り込むエグゾースト・シンポーザーによって、ドライバーとの一体感がいっそう強まっている。

アルトゥーラのV6が誇るレスポンスとパワーを補うのが、極めてコンパクトなアキシャル・フラックス型Eモーターだ。Eモーターはトランスミッションのベルハウジング内に位置し、最高出力95PS、最大トルク225Nmを発生。1kgあたりの出力密度は、アイコニックなハイパーカー、マクラーレンP1TMのシステムを33%も上回る。

Eモーターによる瞬時のトルクデリバリーとツインターボV6エンジンが発生する605PSのパワーによって、同一ギアでも複数のギアでも同様に、極めて鋭いスロットル・レスポンスと加速が実現している。アルトゥーラスパイダーの公式な加速時間は、0-100km/h(0-62mph)3.0秒、0-200km/h(0-124mph)8.4秒、0-300km/h(0-186mph)21.6秒。330km/h(205mph)に制限された最高速に至るまで、いかにハイレベルなスーパーカー・パフォーマンスが秘められているかをよく示している。



さらに、サーキットでのパフォーマンスを最適化するローンチコントロール・システムに加え、新たな「スピニング・ホイール・プルアウェイ」(ホイールスピンさせる発進)機能も標準で装備。

ハンドリング・モードは3種類あり、作動させるとダンパー調整によってボディ制御のレベルが高まる。「コンフォート」はデフォルトのモードで、「スポーツ」と「トラック」はサポートが強まるセッティングだ。エレクトロニック・スタビリティコントロール(ESC)の介入の程度も調整可能で、ドライバーの好みや天候、路面コンディションに合わせられる。標準仕様で装着するPZEROTMタイヤは、左右非対称のトレッドパターンを備え、これがブレーキングを向上させるほか、とくにウェットでのパフォーマンスを重点に、幅広い路面コンディションでハンドリングと制御性を強化する。

ブレーキのパフォーマンスも卓越している。MY25アルトゥーラは、カーボン・セラミック・ディスクと、強化された軽量アルミニウム製キャリパー、新たなブレーキ冷却ダクトを擁する。ABSのキャリブレーションが変更され、スパイダーと新型クーペは100km/h(62mph)から静止するまでの制動距離が31m、200km/h(124mph)からの制動距離は短縮されて124mになった。



アルトゥーラには4つのパワートレイン・モードがある。コンフォート、スポーツ、トラック、そして電力のみを使う排出量ゼロのEモードだ。コンフォート・モードはEV走行とハイブリッド走行を組み合わせ、ストップ&スタートの使用を拡大し、低速では内燃エンジンを停止して、スピードや加速が求められると再稼働させる。スポーツおよびトラック・モードでは、電力をよりアグレッシブに利用して、低回転域のレスポンスと加速を補い(「トルク・インフィル」)、より鋭く反応する変速ストラテジーを使用する。トラック・モードでは、高電圧バッテリーの充電速度が最大になる。Eモードはデフォルトの「スタート」モードで、これがさらに洗練されたことで、排出量ゼロの航続距離が伸びている。

ひと目でアルトゥーラと分かるデザイン


新型スパイダーは、リトラクタブル・ハードトップ(RHT)の導入とそれによる変更にもかかわらず、ひと目でアルトゥーラだと分かる視覚的デザインとアーキテクチャーだ。「シュリンクラップド」を思わせるボディワークの造形、トレードマークの「ハンマーヘッド」ノーズ、フロント・フェンダーと一体化したルーバー、ヘッドライトのエア・インテークなど、すべて見覚えがあると同時に目を引く特徴だ。ディヘドラル・ドアも同様で、狭い駐車スペースでも乗り降りしやすいよう、ボディに沿って開く。



リトラクタブル・ハードトップ自体は、カーボン・ファイバー・コンポジットの1枚パネルだが、代わりにエレクトロクロミック・ガラスパネルも選択可能だ。

ドライバー・ディスプレイのビナクルは、前後と傾きを調整する際にコラムと一緒に動くため、すべての走行情報が常にドライバーの目線の先に表示される。また、ハンドリングとパワートレインのモードを選択するスイッチもここに配置されているため、EV走行とハイブリッド走行の簡単な切り替えなど、ステアリング・ホイールから手を離すことなく変更が可能だ。ビナクルのディスプレイに表示する内容は、主要な情報に絞り込んで、ドライバーの注意を削ぐ要素を最小限にしている。さらに、不必要な内容を隠して注意散漫を抑え、前方の道路に完全に集中するよう促すステルスモードもある。



自分好みにパーソナライズ


アルトゥーラスパイダーの英国価格は、イギリス市場で標準仕様が221,500ポンドから。インテリア仕様はさらに3種類あり、それぞれ5,050ポンドの追加で選択できる。「パフォーマンス」仕様は、よりスポーティーなデザイン。「テックラックス」仕様は、その名のとおりテクニカルなラグジュアリーを重視。そして「ヴィジョン」仕様は、よりアバンギャルドで大胆なルックスと印象になる。

新型スパイダーでは、アルトゥーラに初めて採用されたカラーも含め、エクステリア・カラーの選択肢が拡大した。標準の5色に加えて、「エリート」の20色が用意され、さらに18色のMSOカラーからも選ぶことが可能だ。



すべての新型アルトゥーラには、5年間/走行距離無制限の車両保証と、6年間/7万5,000km(4万5,000マイル)のバッテリー保証、10年間のボディに対する錆び穴保証が標準で付帯する。これらの保証は延長も可能だ。また、3年間の定期点検と、5年間のロードサイド・アシスタンス・パッケージも付属する。

すべての仕様やオプションなど、新型マクラーレンアルトゥーラスパイダーのさらに詳しい情報と、カラーや装備をカスタマーが選択できるオンライン・コンフィギュレーターは、こちらから確認できるので、興味のある方はぜひ自分仕様のアルトゥーラスパイダーを作ってみてはいかがだろうか。

オクタン日本版編集部

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