1980年代縛りで楽しむクラシックカーラリー「RALLY DE VANDOME 80」

Words&Photography:Arisa URIU(Octane Japan)



2日目の朝は、9時ごろヴァンドーム広場を出発。生まれて初めてコ・ドライバーを務めた私は、慣れないコマ地図に大苦戦。今回、コマ地図を含むパンフレットはフランス語・英語から選択ができたので、かろうじて理解できる英語をチョイスしたが、記載されてあるのがフランス語の標識や地名であることに変わりはない。発音して伝えるのがまったく困難だった。加えて追い討ちをかけるようにフランス流のラウンドアバウトが何度もやってくるからほんとうに困った。



しかし、そんな悩みは実はちっぽけであることに私は後から気づかされる。本誌の読者なら既にイメージがついていると思うが、今回国江氏がラリーに持ち込んだのはマツダRX-7ラリーカー。燃費は1ℓあたり2.5kmという給油インターバルが大きなハンディにもなる。(ちなみにエンジンを守るため、オイルを3%の目安で混合する必要がある)


ガルフレーシングジャパンの国江氏(右)とオクタン日本版編集部員の瓜生(左)。参加車両の中で。
 
また、私はまったく苦でなかったのだが、エンジンサウンドもかなりのものだ。例えるならエンジンの中に放り込まれた、いやエンジンの部品か何かになったような感覚だ。国江氏とはラリー用のヘッドセットを通して会話していた。


コマ図でいうと、あとひとコマ分耐えられず、ガス欠。すぐそこにランチ会場があったのだが…。目的地が近い分悔しさが大きかった。
 
大きなハンディを背負いながら、私たちのチームはなんとかランチ会場を目指したが、コマ地図であと2コマというところで、なんとガス欠というハプニングに見舞われる。Sparkのサポートカーで追走していたメカニックにヘルプを要請すると15分ほどで駆けつけてくれ、ガソリンを補充。その時点でかなりのタイムロスだったため、ランチ会場はクローズしており、悔やしながら夜の会場まで直接向かうことにした。


2日目に宿泊したシャトードペルー。アンボワーズ市は、芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチが埋葬されている地としても知られている。
 
そんななか励みになったのは、コースがフランスの風光明媚な町を通過するよう組み立てられており、本当にどこも美しい町並みだということ。それから、町中を、大音量のエンジンサウンドで唸るように響かせながら通過している私達に、カフェのテラス席から、犬の散歩をしながら、笑顔でグッドサインを向けてくれる市民の方がとても多かったことである。フランスにおいて車という文化がいかに浸透しているか、身をもって体感した。


 
その夜はアンボワーズ市内のシャトードペルーに滞在。参加者はいくつかの古城に分かれて宿泊する。一度宿に荷物を預けた後、宿泊するシャトーとはまた別のシュノンソー城に移動し、まずは城のプライベート見学が始まった。古城の見学を終え、そろそろ日が沈んでくるか…という21 時ごろ、庭の奥にひっそり佇むピンク色のライトで照らされたオランジェリーで、ディナーが始まった。
 
しかし、これだけでは終わらない。忘れてはいけないのが、このラリーのテーマは80年代。この夜は"ディスコ" が催された。当時フランスで活躍したキャロライン・ローブやジーン・ピア・メイダー、ジョニース・ジェイミソンによる生演奏のライブも開催され、会場はダンスタイムに。その盛り上がりは深夜まで続き、フランス人のタフさをいい意味で感じたのだった。


シュノンソー城では城内のプライベートツアーの後、敷地内のオランジェリーにて一夜限りのディスコを開催。ダンスタイムは朝まで続いた。




文・写真:瓜生ありさ(オクタン日本版編集部) 

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