乗ってみないとわからない、ランボルギーニ 3台を同時試乗!

直線的で誇張されたデザイン、低く抑えられた車高、甲高いエグゾーストノート、ランボルギーニとはまずそんなイメージだろう。外観のイメージはさておき、おそらく多くの自動車好きをはじめ一般に至るまで、ランボルギーニはその本当の姿を勘違いされている。ハンズ・ロスリング他による名著『FACTFULNESS』を例に出すまでもなく、およそ一般認識されている物事はその刷り込みが強ければ強いほど、現在の実情とかけ離れているもの。まさにランボルギーニがそれではないか。

長い梅雨が明けたばかりの8月上旬、外気温35°以上のなか、ランボルギーニの試乗会が主に各メディアの編集者を対象として開催された。試乗車両はウルス、ウラカンEVO RWD、それに5月に発表されたばかりのウラカン EVO RWD スパイダーの3台。トピック車両はスパイダー1台ながらも、複数車種を同時に、しかも一般道(今回の試乗は御殿場〜箱根周辺、御殿場〜沼津方面)から高速道路をツーリングして比較できるという機会は、まさにユーザー目線に立ってランボルギーニを体感できる最高の機会だった。



ところで、アウトモビリ・ランボルギーニが発表したところによると、去る7月下旬にウルスの累計世界販売台数が1万台を超えたそうだ。世界的なコロナ禍のおかげで、昨年まで9年連続で世界の販売記録を更新し続けてきたランボルギーニでさえ、その記録更新は危ういとはいえ、現在のランボルギーニの好調を疑う声は依然として聞かれない。特にウルスの好調ぶりは顕著で、世界販売台数のおよそ6割を叩き出しているのだから、凄い。

ウルスは大きくない!?
まず試乗したのはそのウルスから。発売開始当時(2018〜2019初頭)の各記事を読み返してみるとジャーナリストもメディアもおよそ論調は同じで、ランボルギーニが掲げる「スーパーSUV」というフレーズを引き合いに、究極のオールマイティカーであると書いている。果たして試乗してみるとそれが全くもって事実であることに気づく。限界走行性能についてはそれを確認する技術もなければそういう試乗コースでもないが、法定速度をSTARADAモード(他SPORT、CORSA/オプションでTERRA、SABBIA)で走行している時の静粛性の高さはドイツのハイエンドクラス勢のそれと遜色なく、タイヤから伝わるロードノイズは徹底して押さえ込まれた上で、エンジン音はストレスのない低周波数サウンドのみが微かに伝わってくるように調整されている。



これならパートナーとの会話は日常的な会話より静かに楽しめるし、ひとりで音楽を楽しむにしてもクラシックやジャズの、例えば細いスネアやピッコロの音を走行中に楽しむこともできる。ウルスはランボルギーニにおける現状唯一の4ドア車であるが故に最高出力650hp(6000rpm)、最大トルク850Nm(2250〜4500rpm)、0―100km/h加速は3.6秒、最高速度305km/hのまさに“スーパー”SUVであるとともに、ラグジュアリーサルーンでもなくてはならないという重責を背負わされたモデル。

限界性能は言わずもがな、デイユースでのユーザビリティが高くあることも評価されることは、当のランボルギーニが一番理解していることは間違ない。そう考えると、アヴェンタドールSで採用されたリヤホイールステアリングは街中を小気味よく走りつつ、限界性能にも寄与する一石二鳥の機能といえる。至極個人的にはウルスで遠出をするならこのSTARADAモードを選択、同乗者がいるならお気に入りの音楽をフラウンホーファーIIS、ハーマンが連携して作られた3Dサウンドで楽しむことをお勧めしたい。

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