ペブルビーチ・コンクールデレガンスにてデビューを飾ったkode57ベルリネッタとは?

Shinichi EKKO

2016年にkode57、そして翌年にkode0を北米にて発表した日本で唯一の存在ともいえる奥山清行率いるカロッツェリア、Ken Okuyama Cars。ここしばらく新しいニュースがなかった彼らであるが、その間も着実にkode57を中心としてオーダーを受けたモデルの製造が行われ、デリバリーが進んでいた。少量生産自動車に関するサプライヤー網に乏しい日本において彼らは、それを自分たちのものとするために水面下で活動を続けていたようだ。

kode57

kode57はかつて彼が手掛けたコンセプトモデル、フェラーリ・ロッサの現代的解釈であり、同じく代表作の一つであるフェラーリ・エンツォ・フェラーリのテーマもそこに見ることができる。フロント左右のエアインテーク、前後タイヤの後ろに位置するフィン、リアの大型ディフューザーといったといったディテイルは空力的に優れた効果を生み出すのはもちろんであろうが、フォーミュラカーを思わせるような大胆なフェンダー部の処理はスポーツカーとしての魅力にあふれたものであり、これはまさに奥山が十八番とする視覚的なディテイルであろう。独特なオープニング・スタイルのドアを備えたこのユニークな2座バルケッタモデルは北米をはじめとして世界から高く評価された。



一方、日本の顧客からは日本の環境に合わせたクローズド・ボディ・モデルのリクエストが多かったと奥山は語る。そこで彼らはデタッチャブルのシースルー・ルーフを備えるクーペモデル、kode57ベルリネッタの開発に着手した。



文・写真:越湖信一

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