新型電気自動車装着タイヤとして存在感を増す、ピレリのElectテクノロジー

Pirelli

ミュンヘンで開催されたIAAモビリティショーで展示された新車の多くに、ピレリのタイヤが装着されていたことが数値で発表された。BEV車の約25%、プラグイン・ハイブリッド車の30%がピレリタイヤを装着しており、ピレリがプレミアムおよびプレステージ電気自動車用タイヤにおける世界的なリーダーとして評価されていることを見て取ることができる。これらの車には、P ZeroからScorpionまで、さまざまなシリーズの製品が装着されており、いずれにも電気自動車専用タイヤを示す「Elect」マークが刻印されている。



ピレリElectは、電気自動車やプラグイン・ハイブリッド車の特性を補完するために開発された技術パッケージである。これらの車は、重量が重く、瞬時にトルクを発生させるという特殊なニーズを持っているため、タイヤの重要性が通常よりも増加する。Electタイヤに使用されている構造と素材は、このような要求に耐え、より高い反応性で対応することができるため、耐久性がさらに向上。静粛性の高いパワートレインは、音響的な快適性にも重点を置いており、ピレリのテクノロジーによってキャビンノイズを最大20%低減することが可能となっている。バッテリーの航続距離も同様に重要で、転がり抵抗を低減したタイヤによって航続距離を伸ばすことが可能となる。ピレリが実施したテストでは、フル充電で走行距離が最大10%伸びることが示された。

2019年の発売から今日に至るまで、Electテクノロジーはすでに300を超えるホモロゲーションを獲得。これらの製品に対する需要は急上昇しており、前年同期と比較して2023年上半期の新規ホモロゲーションは昨年の2倍以上のスピード(125%増)で伸びていることも、電動モビリティにおけるピレリの存在感が増していることを裏付けている。



また、電動モビリティのみならず、IAAモビリティショーに出展された唯一の水素自動車、BMW iX5 Hydrogenにもピレリタイヤが装着されていた。この特別な車には、FSC®(森林管理協議会)の認証を受けた天然ゴムを使用した世界で唯一のタイヤのP Zeroが装着されていた。

ピレリの研究開発部門・サイバー担当上級副社長ピエロ・ミザーニのコメント氏は次のようにコメントしている。
「私たちが電動モビリティで達成したリーダーシップは、私たちの研究開発部門の革新性を証明するものです。ピレリは、電気自動車用のトランスバース技術を持つ唯一のメーカーであり、他のすべての製品ラインにも応用可能です。このアプローチによって、私たちは自動車メーカーに、それぞれの車の特性に最適なオーダーメイドのタイヤを提供できるようになりました。オーダーメイドのBEVとPHEV用タイヤの需要がますます高まっている中で、新しいP Zero Eのデビューにより、Electホモロゲーションの承認がさらに強化されるでしょう」

オクタン日本版編集部

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