マイク・タイソンも乗った!ゴージャスなレンジローバー・リムジン

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今回紹介する1994年レンジローバー・ストレッチリムジンは、当時の有名なコンバージョン会社ひとつであるタウンリー・クロス・カントリー・ビークルズ社によって製作された。何百台ものカスタムを担当しており、なかでも中東の富裕層からの要望に沿って車両を仕立てることが多かった。

1994年レンジローバー・クラシック LSE をベースにしたこのモデルはもともとブルネイ国王からの依頼で弟のジェフリ王子のためにオーダーされたものだった。約13万5000ポンドをかけ、製作には9カ月を要した。タウンリー社はシャシーとボディを40インチ延長し、前後ドアの間にレンジローバー用のドアを固定式で組み込んだ。ルーフも8インチ高くなり、サンルーフとスモークガラスも取り付けられた。





外装はロールス・ロイス・メイソン・ブラックでペイントされ、内装にはブラックでトリミングされたオックスブラッドのコノリー革、ウィルトン・カーペットとバー・ウォルナットの装飾が施された。2台のテレビ、VHSプレーヤー、ステレオシステム、ピクニックテーブルなども追加装備されている。







2000年6月、この「L23 PWT」は、ボクシング世界ヘビー級チャンピオンのマイク・タイソンがハンプデン・パークで試合をした際にグラスゴー周辺への送迎に使用された。15分間のことではあったが、メディアで取り上げられる栄誉を得ている。ちなみにその当時、新車時からの走行距離が1万マイルだったこの車はグラスゴー・カー・カンパニーで販売中だとレポートされている。

その後、この車両は2008年1月にデンマークのオーナーの手に渡った。再び英国に戻ってからは元の登録番号「L23 PWT」として、レンジローバーの専門家であるビショップス・ヘリテージによって管理されていた。

2020年のNEC クラシック・モーターショーのオークションで、大規模なプライベートコレクションを誇る前オーナーによって購入されたこのレンジローバーは、2023年5月に整備および車検を受けた後、走行距離わずか1万6976 マイルの状態で2023年11月にアイコニック・オークショニアズのオークションに供された。



状態も良好なこのレンジローバーは同オークションにて3万1500ポンドで落札されている。新しいオーナーは社用車としてプロモーションやイベントに使用するのか、はたまた友人をランチに連れて行ったり、一風変わったキャンピングカーとして使うのだろうか。用途を想像するだけでも楽しい車であるのは間違いない。

オクタン日本版編集部

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