定着と洗練。さらに魅力を増していく、フェラーリ・レーシング・デイズ

Ferrari Japan / Ferrari, Daisuke HIRAI

フェラーリ・ジャパンが主催する「フェラーリ・レーシング・デイズ2024」が、6月29日、30日の2日間に渡って、鈴鹿サーキットで開催された。

フェラーリ・レーシング・デイズ(以下FRD)は、世界各地でフェラーリが主催しているサーキットイベントで、日本では2012年の鈴鹿が初開催。昨年は5年ぶりに富士スピードウェイを会場とし、今年は再び鈴鹿となった。どうやら今後は、富士と鈴鹿で交互に毎年開催するようだ。



FRDの特徴は、全国各地からフェラーリ・オーナーが自身のフェラーリで参加、走行するのはもちろんのこと、F1を筆頭としたレーシング・フェラーリが集い、実際に走行シーンを披露することにある。



今回も5台の歴代F1マシンが参加し、「XXプログラム」と呼ばれるカスタマーレーシングカーも6台が参加。かつて1990年代にスポーツプロトタイプカテゴリーで活躍した333SPも姿を見せ、その顔ぶれは実に豪華だ。



また、昨年より日本国内の開催となった「フェラーリ・チャレンジ・トロフェオ・ピレリ・ジャパン」はこの鈴鹿が第4戦となり、31台の488チャレンジEVOが参戦。1日1レース、合計2レースがこの週末で行われた。



来年から導入される296チャレンジも会場で日本初お披露目され、初日にはデモランを実施。2日目には200台以上が参加した、パレードランの先頭車両などに使用された。



一方のパドックでは、昨年フェラーリ・ワークスとしてWECに復帰し、ル・マン24時間耐久レースでは昨年、今年と2連覇を飾った499Pをエントランスに展示。



さらには、先日日本で初お披露目されたばかりの新型モデル、12チリンドリを筆頭とした新車に、中古車、テーラーメイドのサンプル車両などを展示した。



そして今回の特徴は、フェラーリ・クラシケに力を入れたことだ。ブースには250ヨーロッパ、(288)GTOという、貴重なモデルたちを展示。





さらに「クラシケ・ミート」と呼ばれるオーナー参加型の企画では、ヤングタイマー世代のフェラーリが両日とも参加。来場者による人気投票を行い、初日はエンツォ、2日目はF50がそれぞれ1位に輝いた。また西川淳氏によるトークショーも、ここでしか聞けない興味深い内容だった。





2日間に渡り、550台以上のフェラーリと、1100人以上のオーナーが集結したという今年のFRD。2日目の午前中こそ雨に見舞われたが、ほぼ天気にも恵まれた。12年前から開催されているということもあり、コロナ禍の中断こそあったが、すっかりオーナーの間で定着した感がある。



筆者はスケジュールの都合で2日目のみの取材となったが、ホームストレートを駆け抜けるF1マシンの甲高いエグゾースト1本で、「鈴鹿まで来たかいがあった……」と感心。フェラーリの歴史がイコール、モータースポーツの歴史だからこそ、説得力のある魅力的なコンテンツに育ったことを、実感したのであった。


文・写真:平井大介 写真:フェラーリ・ジャパン/フェラーリ
Words & Photography: Daisuke HIRAI Photography: Ferrari Japan / Ferrari

平井大介

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