『フォード vs フェラーリ』 ル・マンの歴史に残る戦いを描いた映画公開

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フォードとフェラーリがル・マンで戦ってきた歴史を描く映画『フォードvsフェラーリ』が公開される。

この2メーカーの戦いは、ル・マンの歴史を語るうえで大きなポイントである。フェラーリはどこよりも速いマシンを生み出し、9度の制覇を果たしていた絶対王者であった。しかし、フォードが頭角を現しはじめ、1965年のル・マンでは、7リッターに拡大して2度目の出場を果たしたフォードGT40に対しフェラーリはプレッシャーを受け、ワークスのフェラーリはすべてリタイアをした。もちろん、そこでプレッシャーを感じていたのはフォードも同様であり、結局優勝したのはフェラーリ 250 LMであった。

そして、翌年1966年のル・マンで伝説が生まれる。遂に、マラネロで生まれたフェラーリのマシンによるル・マン支配記録が幕を閉じた。新型の330 P3は、パワフルなGT40軍団の前にすべてリタイアせざるを得なかった。フェラーリで完走したのは2台の275 GTBだけであったという、フェラーリにとってはプライドが大きく崩された瞬間であったに違いない。 



絶対王者としてのプライドを掲げていたフェラーリに対し、優秀なエンジニア、ドライバーを見つけ出すことでフォードは勝負を挑んだ。その中心人物であるエンジニア、キャロル・シェルビーはマット・デイモンが演じ、破天荒ドライバーとして知られるケン・マイルズはクリスチャン・ベイルが演じる。情熱と闘争心に溢れた男たちの姿を、繊細な人間同士の関係性も大事にしながら描いているという。

監督を務めるジェームズ・マンゴールドは、「ケン・マイルズとシェルビーの二人にあったような友情の価値について考えて頂けると嬉しいです。1966年は、まだ、持ちつ持たれつの関係が技術に奪われていませんでした。エレガントな車やスピーディーなレースの描写よりも、『フォードvsフェラーリ』は家族やサバイバルについて描いてます。自身の壁を破りたいと思うなら、自分の人生を友人に託せるよう努力しなければならないですから」とコメント。


『フォードvsフェラーリ』
原題: Ford v. Ferrari
日本公開:2020年1月
監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:マット・デイモン、クリスチャン・ベイル、トレイシー・レッツ、カトリーナ・バルフ、ノア・ジュプ
製作:20世紀フォックス映画/

オクタン日本版編集部

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