タイヤ倉庫で42年間忘れ去られていた ?! │見事に蘇ったポルシェ 356Cの物語

Porsche AG



チェックしてみたところ、良いニュースと悪いニュースがあった。良いニュースは、エンジンとトランスミッションは失われておらず、パーツもほとんど残ったままだったということ。さらに、インテリアも全く問題なかった。しかし、悪いニュースとしては、ボディの至る所が錆びていたのである。マイリッヒはフルレストアすることを心に決め、可能な限りオリジナルの姿へと戻すことを目標とした。

レストアのメインはボディとエンジンで、全体として12万5000ユーロものレストア費用が必要になった。ボディと塗装だけでも1年かかったという。塩害によりアンダーボデイはすべて錆びていた。無事であったのはセンタートンネルのみ。最高出力 75psを発揮するエンジンはオーバーホールする以外に手段がなかった。レストアは期限は設けずに2017年に始められた。フロントエンド、バッテリーボックス、ドアエントリー、ドアシル、アンダーボディ、インナーウイングパネル、ダイアゴナルメンバー、アクスルマウント、アウタードアパネルといったパーツが新しくされた。継ぎ接ぎの溶接は一切行われていないという。



2018年12月、ミッケ・エンジン・センターでボクサーエンジンのオーバーホールが完了した。トランスミッション、駆動系、ブレーキ、インテリアも無事に終了。この356Cが生まれた時代にぴったりな赤いブロケード製のシートセンターパネルが取り付けられた。ボディがペイントショップから帰ってきたあと、2019年1月3日にアセンブリ作業をスタートした。5月4日には、いよいよシャシーにエンジンが組み合わされるという感動的な瞬間が訪れた。24カ月、2000時間にも及ぶ作業が終了した。



どれほどの速さでマイリッヒはこの356を走らせているのだろうか?「120km/hが最適なスピードですね。回転数は4500rpmほどです。ハイオクタン価のガソリンだけを入れ、燃費は10km/Lほどです。さらに、3回給油する度にオイルを500cc足しています」と話す。ホイールアーチとタイヤの間が広く感じたので聞いてみると、「ポルシェの純正パーツでなんとかできるのですが、私はあくまでもオリジナルを大切にしたいのです」と話した。


エンジン: 4気筒 ボクサーエンジン
最高出力:75ps /5,200rpm
最高速度: 175 km/h
ホイールベース: 2100mm
乾燥重量: 935kg

オクタン日本版編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事