「そんなわけないでしょ!」画期的だったフルEVマイクロカーの公表馬力は?

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テスラが革新的な車として認知される前、タンゴT600という小さな車が存在した。それも、"極めて"小さなものだった。

タンゴT600は、毎日の通勤を画期的にするという主張と共に1998年にウッドベリー親子によって製作された。息子であるブライアン・ウッドベリーが、毎朝アメリカで起きている通勤渋滞を見て、一人乗りのフルEV マイクロカーを作ったらどうかと1980年代に思い浮かんだ。それから、燃料電池につながる水素発電の研究を開始する。燃料電池の重量が軽いため、重心が低く、安定した幅の狭い車両を考えた。

最終的に、各車輪にそれぞれ電気モーターを搭載する自動車の設計に落ち着いた。すべての部品を製造するのではなく、すでに製造された部品を使用することにし、一般的な車用に製造されたさまざまな部品が使用された。それらの部品の中には、NASCAR仕様に合わせて作られたロールケージもあった。


なぜロールケージがあるのかといえば、タンゴは805馬力を発揮すると生産者によって主張されているためだ。0-100km/h加速は3.2秒で、最高速度はオプションによって150mphと公表されている。実際にそのパワーを持っているとは思えないが、マイクロスポーツカーといわれている。

「タンゴは安全ではないように見えるかもしれませんが、レースカーからのロールケージがあり、中型のセダンと同じくらいの重さがあります。重量の3分の2が床下にあり、911ポルシェと同じ5つ星のロールオーバーしきい値評価があります。室内はとても快適で、これまでにないほど視界が良くなっています」とウッドベリーは話す。



2つのモーターを搭載しており、わずか3時間でフル充電することができた。4ポイントハーネス、カスタムスパルコシート、400ワットのサウンドシステム、CD、DVD、バックアップカメラ、およびACといった装備もあった。

“超”幅狭なマイクロカーは驚くべきことに、ハリウッド俳優のジョージ・クルーニーが、2005年8月9日に市販一号車のタンゴキットを納車した。彼はとてもタンゴを気に入っていたようで、宣伝を積極的に行っていた。しかし、イギリスの製造業者との関係により、2台目の車両は2008年2月11日まで出荷されることがなかった。なお、2台目の車は、エイプリルフールのジョークの一環として、元グーグルCEO エリック・シュミットのオフィスにデリバリーされている。

2008年までに、10台の車しか生産されず、1台あたり平均12万1,000ドルで販売された。2010年、同社は「オルタネイティブ」カテゴリーでイベント「プログレッシブインシュアランスオートモーティブXプライズ」に参加。グーグル共同創業者であるセルゲイ・ブリンが所有していたタンゴT600で、イベントのために借り戻したのだそう。多くのパフォーマンステストは合格したものの、車は100マイルの耐久性走行を完了できず、コンペティションから脱落となった。2014年までにアメリカで製造された車は20台未満だった。

今でもタンゴは会社が残っており、発注することができるようになっている。プライベートな移動空間が求められる現代で、人気に火が付くかもしれない。

オクタン編集部

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