すべてはここから始まった!ランチア037のプロトタイプ

Dirk de Jager (C) 2021 Courtesy of RM Sothebys

グループBは、世界ラリー選手権の中でもおそらく最も賛美されている時代だ。アウディ・クワトロS1やメトロ6R4、プジョー205 T 16といったワイルドなマシンが、感受性豊かな幼いファンの心に強烈な印象を刻み込んだのだから無理もない。リザルトに関しては、純粋な二輪駆動で最後にマニュファクチャラーズタイトルを獲得したのがランチアの037だった。

037は、ランチア・アバルト・ラリー部門が、新たなグループB規定に合わせて専用に開発し、ジャンパオロ・ダラーラの設計したまったく新しいスペースフレームシャシーを使用していた。エンジンは、レースで成功を収めたモンテカルロ・ターボのものをベースとしたが、ラリーに合わせてスーパーチャージャーとされた。



RMサザビーズに出品されたこの037に見覚えのある読者もいるだろう。これこそSE037-001のタグが付いた最初のプロトタイプだ。非常に興味深い秘話を、『オクタン日本版』28号でマッシモ・デルボが紹介している。



この車は、1983年にチーフエンジニアのセルジオ・リモーネに買い取られて、大半のプロトタイプがたどる廃車の運命を免れた。037のラリーキャリアの初期にモディファイを受け、様々なテストで使われたあと、リモーネによってレストアされ、1981年の開発プロトタイプ仕様に戻っている。その後、2010年にランチアのラリーエンスージアストであるフェデリコ・ブラッティが入手し、ランチア・クラブの認証を受けた。







この037のプロトタイプは、6月15日にミラノで開催のライブオークションに出品された。ミッレミリアのスタートに合わせたイベントで、「非凡な車両の数々」と共に登場。推定落札価格は70万~90万ユーロだった。


Dirk de Jager (C) 2021 Courtesy of RM Sotheby's

文:オクタン日本版編集部 Images: Dirk de Jager (C) 2021 Courtesy of RM Sothebys

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