ロータス エランとの穏やかな暮らし|『Octane』UKスタッフの愛車日記

Octane UK

『Octane』UK版編集長のジェームズ・エリオットが1969年 ロータス エランを購入した。冬の間はあまり乗ることはせず、エランとの穏やかな時間を過ごしているという。



昨年末にエランを購入してからというもの、私は珍しいことに落ち着いて過ごしてきた。若い頃であれば、若気の至りでエランを乗り回していたかもしれないが、今は自分の時間を大事にしつつ、少し手を加えながら、長く暖かい日を待つことに満足している。おそらく無意識のうちに、この車が一生モノであると分かっていたので、急がずともよいのかも知れない。車も55歳になろうかという年齢なので、冬の間はのんびりほっこりしながら、春に乗るときに備えて必要なパーツをストックしていけばいい。パーツを注文するだけでも、十分立派な“行動”だと思うのだが、いかがだろうか?

かつて私がエランのオーナーだった時代と比べると、パーツの購入方法も一変した。その頃はポール・メイ・スポーツカーズが頼みの綱だったが、今ではポールとジューンは引退している。クライブ・チャップマンによる素晴らしいクラシック・チーム・ロータスが、パーツの在庫を引き継いでいる。さらに、その創設者の息子に、必要なパーツを注文するという、ある種のドキドキ感を味わうこともできる。ギアノブやシフトブーツの他、小物的なアイテムも数々ある。その他にも、電動のヘッドランプリフトキット(バキュームポッドを両方交換するよりも妙に安い)や、(ロンドンでは不可欠な)補助電動ファンなど、大型のものもある。…これらはサマータイム期間限定で使用されることになるだろうが。

相応しいギアノブとシフトブーツを装着。

エランは素晴らしいシティカーだが、ファンを追加すれば尚良し。

エランをリフトアップしたところ、下まわりはかなりいい感じだった。ギヤのリンケージに何か問題があるような気がしたが、大した問題ではなさそうだ。私にとって問題なのは、ソフトトップだった。長年使われていなかった気配がある。そこで、フレーム全体を改修してヒンジが自由に動くようにし、壊れ易いフードを数時間かけて丁寧に取り付けた。それ以降は定期的に手入れし、時々はヘアドライヤーで軽く温め、柔軟性を保つようにしている。今後は、いくつもある破れを補修したり整えたりする必要があるが、将来の使用に備え、さらにしなやかになっていることに期待したい。

前オーナーは白地に黒文字のリアプレートを気に入っていたようだが、私の好みではなかった。しかし幸運なことに、同年代の黒地に黄文字のプレートが下に隠れていたので、今はそれをつけている。さらに、ホームセンターのティッパーズで、これまた同時代でもっとカッコいい黒地に白の数字が入ったプレートも手に入れた。ここでも、注文すること自体が立派な“行動”なのである。

白色のプレート。

走行については、地元ではそこそこドライブしたが、M25(ロンドン環状道路)の外側にはあまり出ていない。このエランは、軽快で、ちっちゃくて、羽のように軽くて、素晴らしい小型のシティカーなのだった。私のイベント『サウスサイド・ハッスル』(第一日曜日の午前8時からウィンブルドン・コモンで開催するミーティング)にはエランで何度か顔を出し、学校やB&Q(ホームセンター)へも何度か出かけた。

ただし、つい最近、トランクからガソリン臭がするのに気づいた。とはいえ、これはエランではよくある問題であり、(普通は)簡単に解決できる(はずだ)。今のところは、できる限り燃料を減らしておくことにしよう…


文:James Elliott


James Elliott

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