現在が底値? ランボルギーニ最初の量産モデル、350GTの相場推移を分析

Octane UK

350GTはランボルギーニ最初の量産モデルで、1964年のジュネーブ・モーターショーでデビューした。デザインはトゥーリングが手がけ、フェラーリに匹敵するパフォーマンスを3.5リッターV12が発揮する。120台ほど製造され、1966年にスポーティーさでは劣る400GT 2+2に引き継がれた。

350GTのオークション落札額を見ると、2013年からぐんぐん上昇し、2015年8月にRMサザビーズがモントレーで最高値の93万5000ドル(76万2800ポンド)を記録した。これはファクトリーで4リッターにアップグレードされた1台(写真)で、レストアしたばかりだった。その後は全体に下落傾向が続いた。たとえばシャシーナンバー0196は、2013年に74万2500ドル(60万5700ポンド)で落札されたが、6 年後に再び出品されると61万ドル(49万7600ポンド)だった。2021年の上昇は、グッディング&カンパニーが記録した75万8500ドル(61万8800ポンド)。

同等モデルのオークションでの最高値を線で結んだ。

この車の2014年の落札額は61万6000ドル(50万2500ポンド)で、その後6万ドルを費やしていた。落札されるのは大半がアメリカだ。最も成功を収めているのは誉れあるモントレーでのオークションで、過去10年間に11台が出品され、すべて落札されている。

ランボルギーニ・クラブUKの技術責任者であるイアン・ティレルは、350GTの市場動向について次のように説明する。

「おそらく現在が底値でしょう。ミウラやカウンタックといった他のランボルギーニモデルが尋常ではない急騰を見せていますし、350GTは製造数が比較的少ないので、コレクターの需要は維持されているはずです。何といってもランボルギーニはここから始まったのですからね。コンクールレベルのレストアや特別なヒストリーなど、最上級の1台は75万ポンドの価値があり、非常によいものは60万ポンド前後です」

「理想的なのは、オリジナルの350エンジンを今も搭載するか、当時ファクトリーで4リッターにアップグレードして、その書類があるものです。第3のシナリオは、いずれかの時点で4リッターに換装されているが、作業の証拠となる書類が少ないか、まったくないものですね。ファクトリーでのアップグレードは何の問題もありません。当時行われた正規の作業ですから。対して、それ以降に4リッターに換装したものはマッチングナンバーとはいえません」


編集翻訳:伊東和彦 (Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:木下 恵
Transcreation:Kazuhiko ITO (Mobi-curators Labo.) Translation:Megumi KINOSHITA


※『Octane』UK版翻訳記事のため、記事中はポンド表記を基本としてます。

編集翻訳:伊東和彦 (Mobi-curators Labo.)

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