都市型クラシックカーイベント「コッパ・チェントロ・ジャッポーネ」|名古屋市中心部をクラシックカーが埋め尽くす

Octane Japan

今年2回目となるコッパ・チェントロ・ジャッポーネ。本年2023年は10月9日(月曜日・祝日=スポーツの日)の開催となった。この企画は広域に渡るのが特徴であり、名古屋市の中心部、具体的には栄町の久屋大通公園、行政中心である愛知県庁と名古屋市役所、そして江戸時代に尾張の中心であった名古屋城などをイベント会場としている。

1Dayイベントであるが、複数の企画が同時並行で進んでいくのが興味深い。

主軸となるのは、久屋大通公園を会場とするConcorso d’Eleganza(コンコルソ・デレガンツァ=コンクール・デレガンス)。今年の展示テーマは3つが用意されていた。

1つは名古屋の姉妹都市トリノで生まれたクルマ。日本のモータリゼーションの勃興期である1960年代以降、トリノで生まれたひときわ輝かしい車を展示する。









2つ目は今年2023年に100周年を迎えたル・マン24時間レースがテーマとなっている。今年のル・マン24時間レースは、連勝を続けるトヨタはもちろん、フェラーリ、プジョー、ポルシェ、キャディラックなど多くのブランドがトップを凌ぎ合うレース展開となった。その100年の歴史を彷彿とさせる名レーシングカーが集まっていた。









そしてミニマムな車たちが3つ目のテーマ。戦前のサイクルカーやオースチン7、ダットサンや戦後のバブルカーやなど、各時代の技術を集約して最小限にまとめたエコカー(エコノミック&エコロジー)を展示していた。





また、久屋大通公園では「Great Achievements of Japanese Historic Rally Cars」と題した展示も実施。





『GranPremio Sakae』(グラン・プレミオ・サカエ)と名付けられた市内を巡るラリーもユニークだ。名古屋市役所をスタートして愛知県庁を通過、再び名古屋市役所にゴールするパレードである。公園内のコンクールが“静”を愉しむ美術鑑賞とたとえるなら、パレードは動く博物館といえる。河村たかし名古屋市市長もALVISの後席で道往く人に手を振っていた(メイン写真)。

また久屋大通公園に隣接するオアシス21では『まもるクルマたち』『学生フォーミュラ』『学生カート』の展示、そして小学生以下を対象とした『電動カートを体験する特設コース』を施設している。また飲食提供やカーマニア垂涎のグッズを取り扱うオートモビリアや、入手困難な専門書なども用意。











JAPAN RALLYとのコラボレーションも大きな魅力だ。名城公園南遊園では『WRCカーによるエキジビション走行』を開催いていた。これはプロ・ドライバーによる現代のラリーカーの迫力ある走行を観戦できるもの。このエリアだけは見学者の入場が有料で入場制限も行われていた。

このような多様なコンテンツを用意しながら自動車の昨日・今日・明日を俯瞰しながら、多くの方に楽しんでいただくことを目的とした貴重な企画。今後の広がりに期待ができる。

オクタン日本版編集部

無料メールマガジン登録   人気の記事や編集部おすすめ記事を配信         
登録することで、会員規約に同意したものとみなされます。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

RANKING人気の記事