シートはカシミヤ、車内にはテレビにバーも?│ブランドネーム復活のため作られた1台とは

RM Sotheby's

1966年、車メーカーのデューゼンバーグがビジネスをストップさせてから約30年が経過していたが、全く新しい究極のラグジュアリーカーを発表した。創業者の1人であるフレッド・デューゼンバーグの息子である、フリッツ・デューゼンバーグがブランド復活に向けて動いていたのだ。

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500万ドルの投資を受け、7.2リッター V8エンジンを搭載する1966年 インペリアルをベースに新しい1台"Model D"を作りあげるプロジェクトを始めた。デザインはヴァージル・エクスナー、ボディワークはカロッツェリア・ギアに依頼。デューゼンバーグから出る車ならば、と惜しげなく贅沢に仕上げられ、ビルトインのテレビ、バー、モトローラのステレオが装備され、オプションではマグネシウムのホイールを選ぶこともできた。



50台の注文があったと言われており、その中にはエルヴィス・プレスリーなどの著名人もいたそうだ。もともとは1000台製造する予定であったが、ファイナンスの問題があり目標に到達すつことは無かった。そして、1台のみ残っているModel Dのプロトタイプがオークションへ出展される。



オーバーンコード・デューゼンバーグ・ミュージアムにて30年以上展示され、その後はコンセプトカーを中心に扱うボルツ・オート・コレクションで保管されていた。

走行距離は、たったの1285km程度しか刻まれていない。助手席側のフロントフェンダーにはリペイントが施されているが、基本的にはオリジナルのマルーンカラーのままである。インテリアについても、オリジナルのカシミヤとレザーのラグジュアリーな空間が残されている。



デューゼンバーグというブランドだけでなくアメリカの自動車ヒストリーを語る上でも、重要な1台であるだろう。推定落札価格は約3000万円~5000万円となっている。

オクタン日本版編集部

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