ポルシェ創業者が所有していた特別な911S│シートは布張りだった?

Porsche AG



フェリー・ポルシェは1971年12月6日にこの911を次のオーナーであるジーン・ドゥボイスへ手離した。走行距離は2万1113kmを刻んでいた。ジーンのオーナーの息子がポルシェでエンジニアとして働いていて、フェリー・ポルシェと接する機会を得ることが出来たのだそう。以来、30年以上に渡りドゥボイスファミリーのもとで保有され、フランスのサントマクシムで太陽を浴びながら、第二の生活を楽しんでいた。



2004年に売りに出されたら、すぐにフランスで新しいオーナーが見つかった。しかし、そのことがポルシェコレクターであるマイケル・ハイネマンの耳に入り、事が動き始めた。彼はこのユニークな911Sが存在していることは知っていたが、どこにあるのかは分からなかったという。そして、探し求めていたらフランスにあるということを知り、フランス出身の友人に手紙を書いてもらうように頼んだ。約1年間もの交渉の末、やっと彼はこの車を手にすることができ、2013年にはペブルビーチに展示するため入念なメンテナンスを行っていたそうだ。

この911Sをドライブするということは特別な経験だ。すべてが新しく感じるし、デザインからエンジン何もかもがハイクオリティーである。フェリー・ポルシェが愛したままのポルシェが、まだ残っていること自体を光栄に思う。どこかに#04などもっと若い911Sがあるのかもしれないが、この1台より特別なものは存在しないだろう。

Words: Porsche newsroom 訳:オクタン日本版編集部

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