2022年、イギリスのクラシックカーラリーが日本にやってくる|The Samurai Challenge 2022

Rally Round



長い旅にトラブルはつきものである。4月12日にスタートしてから東京へ来るまでに、脱輪、エンスト、パンクなどあり、インタビュー中にもホテルの駐車場ではメカニックが壊れた車両を懸命に直していた。車両のサポート体制についても触れておきたい。ランドローバー・ディフェンダーを改造した2台の"Zulu"と"X-Ray"がトラブルのあった車を修理する役目を担い、そのほか5台のモダンなサポート車両も帯同する。これらのサポート車両の活躍に加え、「道中、JAFのスムーズな対応で直すことができて感銘を受けたのだけれど、一方で県境を超えてのサービスを行うことができないと言われて驚いたこともあったわ」と、日本の厳格さを表すエピソードもあった。



ハプニングもまた同様である。1973年製ビュイッククーペで参加したパディ・ウォーカーは中山道42番目の妻籠宿に向かう途中、熊に遭遇したと興奮しながら話をしていたが「他には誰も見ていないと言っているので、果たして彼が言っていることが本当なのかわからないわ」とリズは笑いながら道中を振り返っていた。




日本からの参加も大歓迎


初開催のサムライ・チャレンジで様々な気付きを得た彼らは、これらの教訓を次の開催に生かしていきたいという。ラリーラウンドは他のラリーイベントに先立ち、常に新しいことに挑戦し続けたいと考えており、その一つが今回の日本での開催だった。現在は2年毎の開催を検討中で、日本からの参加も大いに歓迎しているとのことだ。



開催時期を振り返ると、桜前線に合わせて九州から北海道にかけて日本を縦断・北上していったことになる。瀬戸内海のクルーズが一泊数十万する時代。最新電車に乗って豪華な食事とホテルを楽しむツアーも悪くないが、土地の風情を感じながら世界各国からの参加者と愛車とともに優雅に旅をするのもよいだろう。興味がある方はラリーラウンドのホームページを是非チェックして頂きたい。日本開催に限らず、あなたにあったイベントをラリーラウンドは提供してくれるだろう。


2017年サムライ・チャレンジ参加費用は2万6500GBP(約380万円、1GBP=143.5円換算)。2名分の食事、宿泊、保険、メカニックとメディカルサービス代を含む。開催地までの航空券と輸送費は参加者が各自負担。


文:笠原直樹、オクタン日本版編集部 Words:Naoki KASAHARA, Octane Japan
写真:ラリーラウンド、デレック槇島、永田和男 Photography:Rally Round, Derek MAKISHIMA, Kazuo NAGATA

この記事は、オクタン日本版18号(2017年6月5日発売)に掲載されたものです。

文:笠原直樹、オクタン日本版編集部 Words:Naoki KASAHARA, Octane Japan

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