全コレクターのマストアイテムとして君臨する「エンツォのベビー」

RM Sotheby's

ポルシェ911のライバルであるエンツォのベビーは、すべてを備えているようだ。美しいルックス、見事なバランスのシャシー、チューンしがいのあるミドシップのV6エンジン。全コレクターの"マストアイテム" として、近年はその価値が様々に分析されている。
 
ディーノはオークションに頻繁に登場し、2013年以来、200台以上が出品された。最も高値を付けるのが、ファクトリー製の"チェア&フレア" 仕様(オプションのデイトナスタイルのシートと広いホイールアーチが特徴)。2014 年には、グッディング&カンパニーのアメリア・アイランドでのオークションで、1オーナー、走行距離3万1000マイル、米国仕様の1972年GTが、62万7000ドルというベンチマークを打ち立てた。タルガトップのディーノで特に高値を付けたのは、2017年にRMサザビーズに出品されたブルー・ディーノ・メタリッザート色の欧州仕様スパイダーだ。



未レストアで新車から一家族が所有し、走行距離はわずか2万6500kmで、52万9000ユーロだった。レストアベースは稀だが、2018年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、エンジンを換装済みの左ハンドルのGT がボナムスのオークションで14万1500ポンドだった。また、昨年ヒストリクスでは、元エイビスのレンタカーで、レストアのために分解された状態でストップしていた1台が、推定の13万5000~16万5000ポンドを大きく超える21 万2800ポンドの高値を付けた。
 
ジラルド社のマックス・ジラルドは、ほかより広いディーノの市場についてこう説明する。「常によいバロメーターになります。価格は10年前に比べて大幅に上がりました。したがって現在、価値を決める上でより重要なのはコンディションです」

「たとえばお粗末なレストアを施され、"中古レッド"にタンのインテリアで、フェンダーにフェラーリのバッジが付いたクーペと、ピスタチオなど1970 年代のめずらしい塗色で、徹底的なレストアを施した"チェア&フレア" 仕様のGTSとでは、価値がまったく違います」

「ディーノの価値は2016年のブーム期に高騰したあと、全体として落ち着いています。とはいえ価格は下落していませんし、取引も続いています」

編集翻訳:伊東和彦(Mobi-curators Labo.) 原文翻訳:木下 恵 Transcreation:Kazuhiko ITO (Mobi-curators Labo.) Translation:Megumi KINOSHITA

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