霧の信州から箱根路へ|「La Festa Dolce Vita」参加レポート(DAY1編)

Octane Japan

昨日に続き、ラフェスタ ドルチェビータの参加レポートをお送りする。昨日は軽井沢の「Le Grand Karuizawa Hotel & Resort」に集合、車検整備、ウェルカムディナーを終え、各々ゆっくり部屋で休んだ。そして迎えた7月4日当日、9時30分のスタートに向けて、30分前にすでにチェックアウトを済ませた参加者たちが愛車に乗り込み、準備を始めていた。国も年式も違う個性豊かなクラシックカーたちから、普段の生活では聞きなれないエグゾーストノートが響き渡る。散歩に行く雰囲気を察してしっぽを振りながらはしゃぐ愛犬のように、ここにいる車たちもこれから始まるラリーを心待ちにしていただろう。9時30分ちょうどに1台目が発進、少し時間を空けながら、すべての参加車両がホテルを後にした。



昨日の東京から軽井沢間のウォーミングアップで、どうやら調子がいい我らがMGB-GT。通るルートは山間部が中心で涼しい気温が続く。窓を開けて走っていると、エンジンルームから昇ってくる熱気も気にならない。また、クーラーを入れながらだと走行性能にも影響が出てくるため、実に好都合だ。ただ、遠慮なしに降り続く雨だけは免れられない。オープンカーで参加する者はレインウェアにヘルメットと重装備だ。





八千穂高原の長い上り坂では、1800cc直列4気筒4速マニュアル、今年で54歳のMGB-GTでは力が足りず、前をスムーズに進んでいく1988年フェラーリ 328 GTBの後ろ、回転数を上げながら必死に食らいつく。「がんばれ!がんばれ!」と連呼し続ける私たちの期待に応え坂を登り切ると、「よく頑張った」と丁寧にねぎらう。ただ坂を登っただけの話ではあるが、そういったほんの小さな一幕にもドラマがあり、車への愛もより深まっていく。



八千穂高原や野辺山高原といった山間部では基本的に濃霧が続く。場所によっては10m先も見えないような深い霧で覆われているところもあり、路面も濡れているためスピードを落として注意深く走行する。だが、霧で覆われた道を行くクラシックカーの後ろ姿は幻想的な雰囲気を漂わせていて、なんとも言えない趣があった。山梨県北杜市を過ぎてようやく霧も晴れ、長坂ICから高速道路に入る。追い越し、追い越される際、すれ違う仲間は皆爽やかな笑顔で手を振ったり会釈をしたりと、とても気持ちがいい。





途中の双葉サービスエリアで休憩を終えて再出発すると、前後に参加車両がいなくなる。道を誤らないよう慎重に進み、河口湖畔の「富士ビューホテル」に到着。入り口でスタンプシートにスタンプを押してもらい、昼食休憩に入った。やはり霧の話が話題に上がり、安全運転への意識が高まる。山梨名物のほうとうメインの美味しい料理を堪能し、ホテルを後にした。





富士吉田の料金所を過ぎて道を進めていくと、次は山中湖が車窓から覗く。1日中運転をしている中で眺める美しい湖畔はひと時の安らぎだ。静岡県の小山町ではまたもや霧で覆われた道が続いたが、無事に芦ノ湖畔に建つ2日目の宿泊場所、「山のホテル」に到着した。





18時から夕食が始まると、一日を終えての振り返りや懸念される明日の天気についてといった本イベントの話はもちろん、異業種間の興味深い話や家族の話など、話題は尽きることがない。



明日も予報では不安定な天候が続くことになりそうだ。涼しい気候、雨にあたることも多く、一日運転した身体は想像よりも疲労が蓄積しているだろう。身体も車もしっかりと休んで、明日はともに走る仲間とともに気持ちよくゴールを迎えたい。


文・写真:オクタン日本版編集部

文・写真:オクタン日本版編集部

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