ラ・フェスタミッレミリア25回記念大会|育んできたことは「仲間」の絆

Ryota SATO, Kazunobu KATAOKA

1997年に始まったLa Festa Mille Migliaは今年で記念すべき25回目の開催を迎えた。すでに国内では多くのクラシックカーイベントが勢いよく開催されるようになったが、20回を越えて継続している企画はまだわずかしかない。日本における現代クラシックカー文化の起点ともいえるラ・フェスタミッレミリア。25回記念大会をオクタン日本版編集部がレポートする。



大人が輝くステージ


ラ・フェスタミッレミリアの構想は、主催であるフォルツァ代表の増田晴男氏が 1989年、当時所属していたフジテレビジョンの取材で本国イタリアのMille Migliaを訪れたことにさかのぼる。増田氏にとってその情景はあまりにも衝撃的だった。子供っぽい人がおらず、車はどれも美しい。観客のファッションやスタイルも当時の日本とは全然違ってきちんとしている。このような「大人が輝くことができる」イベントをどうしても日本で開催したい、そう思ったことが発端である。

それから数年の準備期間を経て、1997年にいよいよ第1回ラ・フェスタミッレミリアが日本で開催されることになる。もちろん当時の日本にも一定のクラシックカーファンは存在したが、趣味としてのクラシックカーは今ほどメジャーではなかった。またどちらかというとコレクターが多く、実際に走らせて楽しむ人は極端に少なかったらしい。大事に所有している車を披露する、そういうステージが必要だと考えてのことだ。

それから20年以上。主催者は『継続は力なり』という言葉を大事に、企画の研鑽に務めてきた。2021年後半には日本国内の新型コロナウィルス新規感染者や重症患者は減少傾向に転向。オミクロン株の台頭もあったが、危機を乗り越えて事態が早く収束しますようにという願いを込め、2021年9月には記念すべき「第25回 La Festa Mille Miglia2022」を開催することを決定した。

ラ・フェスタミッレミリアには、
『古いものに敬意を』
『幾つになっても、心・少年』
『イヴェントに関わる全ての人々と友情の輪を広げる』
という三つの基本精神がある。

デジタルに占領された現代社会において、LPレコードや古いカメラ、オートバイといったアナログを趣味とする人は逆に増えてきている。何事も利便性が優先される時代だからこそ、あえて仲間と一緒に苦難を乗り越えていく姿勢を大事にする。そう、仲間と一緒に楽しむことこそがラ・フェスタミッレミリアにとって重要なファクターであるのだ。

オクタン日本版編集部

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