「MSCヨットクラブ」が贈る至極のクルーズ|「船の中にある特別な船」と評される理由を探る

Octane Japan

2023年4月から横浜を母港として日本発着クルーズをスタートしたMSCクルーズの「MSCベリッシマ」。総トン数約17万トン、キャビン数2217、デッキ数19、長さ315メートルと、日本で就航するクルーズ船としては最大級を誇る。その中に「船の中にある特別な船」とも評される「MSCヨットクラブ」というクラブがあることをご存知だろうか。高級ホテルでいうところのクラブフロアのようなプライベート感あふれる特別な場所である。『オクタン日本版』『octane.jp』読者の皆様には、MSCヨットクラブの扉の向こう側に広がる世界を是非知っていただければ幸いだ。





結論から言うと、MSCヨットクラブでのクルーズは至極の船旅だった。ハード面もソフト面もなにひとつ不満はなく、最高のサービスとホスピタリティを自然体でさりげなく享受できることの幸せを実感した9日間だった。乗船したのは2023年6月12日(月) から6月20日(火)に催行された西日本と韓国を巡るクルーズ。横浜から出港し、神戸、広島、韓国済州島、鹿児島を訪れた。



ネガティブ要素のない旅


MSCヨットクラブの魅力をひとことで言い表すなら「ストレスフリー」。これに集約されると個人的には感じている。なぜなら、人間がストレスを感じるのは「不満」「不安」「不便」「不足」「不自由」などの「不」の要素に直面したときであり、今回のMSCヨットクラブの旅ではこのようなネガティブ要素を感じることが一切なかったからだ。

ストレスフリーの旅は乗船前からすでに始まっている。横浜の大黒ふ頭客船ターミナルで荷物を預けた後、MSCヨットクラブの乗客は専用スペースでドリンクをいただきながら乗船の案内を待つ。待つことしばし、スタッフがやってきて乗船開始を告げるとともに、ゲストは専属のバトラーに引き継がれ、極めてスムーズに乗船が完了。あっという間に自分のキャビンへと到着する。その間30分もかからなかったはずだ。

キャビンは静謐かつ清潔で、旅に必要なものはすべて揃っていると言っても過言ではない。



バスルームのアメニティも完備。MSCヨットクラブに関する情報は日本語のブログなどでは少なく、事前リサーチしてもよくわからない部分があったのは事実。「シャンプーはあるみたいだけどコンディショナーはあるのだろうか?」などどいう小さな心配はまったくの杞憂だった。



キャビンのテーブルに置かれたシャンパンやフルーツに歓迎され、いざ9日間のクルーズの始まりだ。まずは気になる食事について。一般キャビンの場合は、ディナーをとる時間帯が指定されており、ゲストは決められた時間に夕食会場へ出向く必要がある。しかしMSCヨットクラブではデッキ18の専用レストランをはじめ、デッキ16の「トップセイルラウンジ」やデッキ19の「サンデッキ&バー」で朝昼晩好きな時間に本格的な料理から軽食やデザート、お酒やソフトドリンクをオールインクルーシブで楽しめる。長い旅の間、同じレストランで食事を続けたら飽きるのでは?という心配は無用。レストランのメニューは日替わりで提供される。船内には他のレストランも数多くあれど、滞在中のすべての食事をMSCヨットクラブ内で済ませるゲストがいることにも合点がいく。

専用デッキ18の「MSCヨットクラブレストラン」での朝食。

ディナーメニューのメイン料理の一例:サーモングリル。ディナーはコースメニューはなく前菜、サラダ&スープ、パスタ&リゾット、メイン、デザートをアラカルトで選ぶ。

デッキ19の「サンデッキ&バー」



デッキ18のレストランからデッキ16の「トップセイルラウンジ」へはスワロフスキーの階段で繋がっている。

この専用レストランやラウンジ、デッキはまさにMSCヨットクラブの特典の最たるものといえるスペースである。船首の最上層部分を専有したゆとりあるスペースで、朝陽や夕陽を眺めながら食事をしたり、プライベートプール、ジャグジー、サンデッキとバーを有する「ワンプールデッキ」でくつろいだまま眼下に目的地への着岸を眺めながら寄港地に入港するといった体験も可能だ。











最上階デッキ19にはヨットクラブスイートのゲストが利用可能なプライベートスペース「カバナ」もある。

オクタン日本版編集部

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