手に届くアストンマーティン!? なぜか市場評価と質の高さが反比例するベストバリューな車種とは

アストンマーティンDB6サルーン



あらゆるコンポーネンツの高品質さに魅了された。触れ、操作するすべてのパーツには遊びが少なく、動きはスムーズだ。薄く着色されたサイドウィンドウはパワーによってスムーズに上下する。ウッドリム16インチのホイールから伝わるステアリングの感覚はパーフェクトだ。高速道路を外れ、リアダンパーをハードに設定して幅の狭い田舎道を走り出すと、その感覚はさらに高まる。多くのヒストリックカー同様、DB6は車幅が狭く、道路にぴったりとマッチする。速度が勢いよく上がっていく。前方から不公平なほどの幅を陣取って四輪駆動車が向かってくるが、アクセレーターを緩める必要はない。DB6は狭い道でも高速道路と変わらないスピードで走ることができた。

後席を試してみることにしよう。それは一般的な背丈の人であればゆったりと足を伸ばせるスペースを持っている。また、DB6は男性向けの車だが、女性でも快適に運転することができるだろう。人生で最高のものを手に入れるには大枚を投じる必要があるが、車に触れるたびに、他にはない特別感を感じることができるに違いない。

このアストンマーティンDB6サルーンには、手作業で造り込まれた確かな品質と技術を感じさせる。美しいだけでなく、この時代でも速く、そして快適なモーターカーとして素晴らしい性能を発揮する。DB6は真の名車であり「ジェームズ・ボンド」アストンの半額で手に入るなら、バーゲンといえるだろう。



1967年 DB6サルーン
エンジン:直列6気筒、3995cc、DOHC、SU HD8キャブレター×3基 最高出力:282bhp/5500rpm
最大トルク:39.83kgm/3850rpm 変速機:5段MT、後輪駆動 
ステアリング:ラック・ピニオン、パワーステアリング
サスペンション(前):ダブルウィッシュボーン、コイルスプリング、テレスコピックダンパー、スタビライザー
サスペンション(後):リジッド式、パラレルトレーリングアーム、ワッツリンク、
調節式アームストロング製レバーアーム式ダンパー
ブレーキ:ガーリング製ディスクブレーキ 車重:1510kg 最高速度:140mph (約225km/h)、0-100km/h 8.4秒



DB6のモデルバリエーション

ASTON MARTIN VOLANTE
ヴォランテという呼称が用いられた初のモデル。DB6と同じ1965年に発表されたが、DB6という呼称は用いられず、通常は「ショートシャシー・ヴォランテ」と呼ばれる。DB5のシャシーにDB6のバンパー、テールランプ、オイルクーラー、レザーステッチが施されている。

ASTON MARTIN DB6
1965年に発表された第一世代のDB6。今回の取材で試乗したDB6と同一モデル。DB5とDB4ヴァンテージで採用されているマレック設計の直列6気筒4リッターエンジンを搭載して282bhpを発揮する。オプションのヴァンテージでは325bhp。

ASTON MARTIN DB6 Mk2
1969年に発表されたMk2は、フレアホイールアーチが特徴。燃料噴射装置はオプションとされ、当時発売されたばかりのDBSと多くのパーツが共有化された。ヴァンテージ仕様ではウェバー製の3連キャブと高圧縮比のシリンダーヘッドが備えられる。

ASTON MARTIN DB6 VOLANTE
ショートシャシー・ヴォランテが生産されたのは、1966年にDB6ヴォランテが登場するまでの1年間だけだ。B6ヴォランテの生産台数はわずか140台で、そのうち29台はよりパワフルなヴァンテージ仕様エンジンが搭載された。現在、DB6でもっとも高く評価されるモデルだ。

ASTON MARTIN DB6 SHOOTING BRAKE
コーチビルダーのハロルド・ラドフォードによって6台のみ製造された。ワゴンボディには、テールゲートが備わる。エンジンはサルーンの282bhp、または325bhp 仕様が搭載される。その他に、ロンドンのコーチビルダー、FLM パネルクラフトによって3台のシューティング・ブレークが造られた。ハロルド・ラドフォード製に比べるとフォルムが少しぎこちなく、テールゲートは上下開きタイプになる。


Thanks to Hexagon Classics for the beautful DB6 (www.hexagonclassics.com)

編集翻訳:伊東 和彦(Mobi-curators Labo.)Transcreation:Kazuhiko ITO (Mobi-curators Labo.)  原文翻訳:渡辺 千香子(CK Transcreations Ltd.)Translation:Chikako WATANABE (CK Transcreations Ltd.)  Words:Robert Coucher Photography: Paul Harmer

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