ルートにも時間にも縛られない自由なラリー?|トロフェオ・タツィオ・ヌヴォラーリ現地レポートDAY2

Octane Japan



ユニークかつ粋な選択

今回チームオクタンが北海道のコレクターからお借りした参戦車両はアルファロメオ ジュリエッタのベルリーナ。ちなみにベルリーナは4ドアセダンを意味する。1300ccのツインカムエンジンをフロントに搭載したFR車で、ノーマルの最高速度は155m/hとされていた。



ベース車はフロントベンチシートだったはずだが、この車のフロント2座には完全なバケットシートが用意され、外された後部座席部にはカーペットが張られているのみ。しかもBピラーから後部にはロールバーが装着され、ボディ剛性の補強もしっかりと施されている。サス周りもチューニングも素晴らしく。ピレリの155R15タイヤがフェンダーぎりぎりに収まっていて迫力だ。これらの作り込みはすべて本国イタリアで行われており、リアガラスにはタルガフローリオに5年連続で参加したとわかるステッカーが誇らしく貼られている。









実際に乗ってみると、まずユニークなのはシフト操作感覚。いわゆるコラムシフトで変速機は4段。ステアリングコラムから伸びたシフトをきちんと操作することで、スムースな走りを保つことができる。ギア比も絶妙で、回転数さえ高めにキープしていれば、低速域から高速走行まで実に素早い走りを楽しめる。また一見かなり締め付けられているように映る足回りだが、実際の乗り心地はかなり良く、快適なドライブを楽しめる。ただし、もちろんコーナーでの踏ん張りはさすがであり、スポーツカーとして十分に高いポテンシャルをアタッチされたことがわかるのだ。





クラシックカーラリーでは、やはりオープン2シーターが主流であるが、あえてこういったセダンベースのスポーツカーで参加するのも粋な選択である。


写真:五十嵐飛鳥、オクタン日本版編集部 Photography: Asuka IGARASHI, Octane Japan

オクタン日本版編集部

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