優雅で、少しチャレンジングな大人のクラシックツアー|Tour d'Elegance Japan 2022

Kazumi OGATA, Ryota SATO


Day.3:山代温泉から富山へ


前日に続いて晴天に恵まれたDay.3。この日も再び北陸自動車道に乗り、約80kmを走行して富山市内へと向かう。絶景スポットとして有名な新湊大橋をわたって向かったのは、神通川の河口付近に位置する「岩瀬」地区だ。

明治期の豪商の邸宅など、港町ならではの建物が並ぶ富山県の岩瀬地区。近年ではレストランなどの飲食店のほか、伝統工芸品の工房やショップなどが集まる観光拠点となっている。

北前船の寄港地として発展し、現在も廻船問屋など明治初期の家屋が健在の岩瀬地区では、伝統工芸品の工房を巡るとともに、ランチを愉しむ「まちあるき」が行われた。訪れたのはいずれもミシュランガイドに掲載された名店ばかり。イタリアンの「カーブユノキ」で前菜などを味わったあと、「GEJO」で寿司をつまみ、「ピアットスズキチンクエ」でパスタをいただくというプランだ。案内役は美しい岩瀬の街並みを取り戻すための仕掛け人となった桝田隆一郎氏。「満寿泉」で知られる桝田酒造店の5代目社長で、地方創成やまちづくりのプロとしても知られる存在だ。



「まちあるき」の合間に、寿司やパスタをいただく。美味しい食事を楽しみつつ、地域の魅力に新たな発見が生まれる。

次は常願寺川に沿って、富山市内を北から南へと縦断。日本酒「IWA」を製造する酒蔵「白岩」は、フランスでドンペリニヨンの責任者を務めたリシャール・ジョフロワ氏がシャンパーニュ製造のノウハウを取り入れて、日本酒造りを行っている。酒蔵の建物は、世界的な建築家である隈研吾氏が設計。酒造りの様子を見学し、参加者には「IWA」が1本ずつプレゼントされた。



隈研吾建築都市設計事務所が設計を手がけた「IWA」を製造する酒蔵は、2021年10月にオープンした。北アルプスの雪解け水が流れ、広大な稲田が広がる富山県立山町白岩に立地。従来とは異なる新しい視点で日本酒が造られている。

宿泊地は、神通峡のほとりに佇む「リバーリトリート雅樂倶」。館内には現代アート作品が至るところに点在し、ホテルの周囲には散歩コースの「アートウォーク」も設けられている。



この日の夜から、エンツォフェラーリやマセラティクワトロポルテの設計など、世界的な工業デザイナーとして名高い奥山清行(ケン・オクヤマ)氏がオブザーバー参加。ディナーではツアーメンバーとの車談義に花が咲いた。

奥山清行氏はポルシェ356で参加。奥山さんもまた、無類の車好き、ドライブ好きなのだ。

文:渡瀬基樹

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