プジョー306 GTI-6で青春を取り戻せ!|『Octane』UKスタッフの愛車日記

ASTON PARROT

車については誰しも、後悔のひとつやふたつはあるだろう。『Octane』UK版のマシューの最大の後悔のひとつは、昔乗っていたプジョー205GTIを売ってしまったことだ。1997年プジョー306 GTI-6を手に入れた今、青春時代に戻ることはできるのだろうか?



昔乗っていたプジョー205GTIは、16バルブエンジンに換装していたこともあり、新車には程遠い状態であったが、1980年代のいわゆるホットハッチとしては完璧と胸を張れる出来だった。情熱的だった21歳の私には、これ以上のものはなかった。

しかしそんな折、無保険のドライバーがリアクォーターパネルに突っ込んできて、クラッチが壊れてしまった。そして私は仕方なく、e-bayで売ってしまったのだった。750ポンドだった。それ以来、ずっと悩んできた。そして2018年末になってやっと、この306 GTI-6が私のところへ来てくれたのだ。その時の気分はまるで、あの頃の21歳に戻ったようだった!

ご存知ない方々のために説明すると、この2.0リッターで167HPのホットハッチは、プジョーの最高傑作のひとつであり、超クロス(クローズド)レシオの6段ギアボックスが特徴だった。205に比べると大型になり成熟してはいるが、共有のパーツはたくさんある。シャシーセッティングは特別で、あらゆる段差や舗装の悪い箇所を吸収しつつ、俊敏で驚くほど魅力的な走りをキープできる。205と同様に、306もリヤのオーバーステアで悪名が高く、油ぎったラウンドアバウト式の交差点で恐怖を感じないためには、良いタイヤの装着が必要不可欠だ。

最初の1年で1万マイルを走破してみて、私はこの車が本当に気に入った。『オクタン・トラック・デイ』のイベントでは、グッドウッドを何周もした。そして2020年まで、私の日常の足として活躍してくれた。その後、コロナによるロックダウン期間中はしまい込まれ、私はインテグラに乗ることになる。2022年になってから再び数カ月間乗った。その際にはグリップの強いヨコハマタイヤを装着し、ブッシュを全て交換した。

ただ悲しいことに電動ウィンドウが故障してしまい、昨年の夏は暑すぎて使えなかった。交換するためのドアの配線ハーネスを見つけるのに非常に苦労した(結果的にはシトロエン・ベルランゴから拾ってきた!)。2023年に向け、私はこの車を再び走らせることにした。リアブレーキを完全に作動させるために少々苦労しつつ、点検も行ったが、その後は無事に車検(MoT)も通った。



将来的な計画については、今のところ決まっていない。それでも、少なくともしばらくはこの車で過ごすことになると思う。見た目は十分に優れているが、ボディ表面に問題点がいくつかあるため、修復が必要だ。主な問題は、ルーフ周辺の細かい気泡と、グロスブラック仕上げのせいで逆に目立ってしまっている複数の塗装の傷だ。それから、エアコンは一度も作動させたことがないので、ガスの再充填とテストが必要だ。

この車を本当に際立たせているのは、カスタムのステンレス製エグゾーストシステムを除き、ほぼ完全に純正仕様のままであるという事実だ。ほとんどの同車種では、改造やローダウンが施され、結果的には306のシャシー・マジックが失われてしまっている。つまり、イギリスの荒れた道でも日常的に使用できるという魅力がなくなっているのだ。

この車に乗ってみると、走行距離が15万マイルに到達しつつあるとは到底思えない。これは、前オーナーのメンテナンスと手入れの賜物だ。エンジンとギアボックスは力強く、サスペンションは新しく、インテリアも良い状態に保たれている。シフトノブは再生されたオリジナルのものに交換し、アルカンターラでトリミングし直したステアリングホイールを装着した。見た目をスマートに保つには、これだけで十分だった。短期的には、この306を純粋に楽しみ、もう一度青春を謳歌しようと思っている。21歳に戻ったように感じるのは、最高の気分だ。


文:Matthew Hayward

文:Matthew Hayward

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