途方もなくレアなLP400!「鋼のカウンタック」、レストアの記録

Automobili Lamborghini, Yusuke KOBAYASHI

以前紹介した“特別な”ランボルギーニ・カウンタックLP400。ランボルギーニ社のクラシックカー部門であるポロストリコでの調査により判明したこの車両の“2つの間違い”とは何か。レストアの過程を追いながらレポートする。



平凡な人生において究極の選択や決断を迫られることなど、そうそうない(だから“凡”というのだけれど)。それが車の話となればなおさらだろう。清水の舞台から飛び降りるつもりでヴィンテージの世界に飛び込むことも、跳ね馬の超限定車を買えるとなってクーペかオープンかどちらか一台で悩むことも、はたまたそのコンフィグで悩み抜くことも、今回友人の“けんちゃん”が遭遇した決断の場面はその難しさにおいて遥かに及ばなかった。

2016年9月
カウンタックLP400売りたしの情報を得たけんちゃんは早速、元オーナーのガレージへ。そこで出会った赤いカウンタックは見た目にはオリジナルの個体だった。程度はそこそことはいえ、レストレーションを施すことが前提となれば問題ないはずだった。

「もう一台カウンタックLP400を手に入れたのでポロストリコに出そうと思うんですが、よかったら一緒に行きませんか」

けんちゃんからそんなお誘いを受けたのは、今からかれこれ6年くらい前のことだった。彼は大のランボルギーニファンで最新モデルや限定車も所有し、昔からクラシックモデルにも情熱をもって接してきた。ミウラやカウンタックを日本で徹底的にレストレーションした経験もある。

2016年9月




同じく2016年9月。購入を決断したけんちゃんのもとに納車された#1120116。写真を見る限り、インテリアにはいくつかノンオリジナルパート(ステアリングホイールやダッシュボード表皮)があり、さらにエンジンやフロントブート内の電気系統(コード類など)にも改造の跡が見受けられる。純正ツールボックスはないが、テンパータイヤセットはついていた。

西川 淳

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