途方もなくレアなLP400!「鋼のカウンタック」、レストアの記録

Automobili Lamborghini, Yusuke KOBAYASHI


2016年、購入からポロストリコ初訪問まで


そんな彼がもう一台のカウンタックLP400を手に入れたちょうど同じ頃、そろそろカウンタックのレストレーションにも取り組みたいというランボルギーニ公式レストア部門「ポロストリコ」からの打診もあって、一台をそのまま日本で、新たな一台をイタリアへ送ることを決意したのだった。

その個体の購入を決めたのが2016年9月、イタリアへ実際に送ったのは翌2017年の2月、そして我々の最初のサンターガタ訪問は同年3月のことだった。この時、車体からはすでにエンジンと内装、足回りが取り外されていた。できるところから先に進めていくというわけだ。



ポロストリコがカウンタックに取り組むというのでイタリアへ里帰りさせることを決断。17年2月に送ったのち、3月に初訪問。インスペクション報告がポロストリコからもたらされた。

本社正門を入って左奥、マーケティング本部組織の入ったビルの一階にポロストリコ部門はある。並んでプロトタイプやマーケティング個体の整備スペース、さらにはチェントロ・スティーレがあるという本社施設のなかでも特に重要なエリアの一角だ。

2017年3月



前月に送り出し、ポロストリコのインスペクションを待ってイタリア訪問することに。エンジンやシャシー、内装(シートなど)は降ろされていた。作業はスピーディに進んでいくように思われたのだが…。この時点でペイントは剥がされておらず、フロントフードはアルミ製だったので他のパネルに秘密が潜んでいるとは誰も気づいていなかった。

当時のポロストリコ担当からひと通りの報告があった。エンジンやミッション、アシ回りからの異音に加えてブレーキやクラッチにも問題がある。もちろんこれらはフルレストアされるのでそもそも気にしなくてよかった。電気系統やエキパイ、マフラー、スターターシステム、ヘッドライト、ガラス類、オルタネーターなど多岐に渡って社外品に交換されていた。もちろんこれらも純正品にそもそも変える予定だから問題はない。要するにポロストリコでレストアするということは、可能な限り工場出荷時の状態に戻すということでもあるのだ。

西川 淳

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