レプリカを超えたレプリカと呼ばれたポルシェを作った男

レプリカを超えたレプリカ。3Dスキャニング技術が未熟だった頃、ひとりのエンジニアが精密なポルシェ718RSKレプリカの製作に乗り出した。この車は10年以上にわたる彼の汗と涙の成果である。

レプリカはすべて同じではない。ちょっと前までは、その用語は本物の車か、あるいはレプリカかという単純な判別以上の意味は持たなかったのだが、今は事情が異なる。最近では、レプリカといっても様々なレベルがあるということが認知され、類語辞典で有名な『ロジェ』でさえ迷うような幅広い定義が存在する。

レプリカとは何か

すなわち、「リクリエーション」や「オマージュ」から「リイマジニング」、そしていつも誤用されている「ツールルーム・コピー(影武者)」に至るまで、単に他の車と差別化したいだけなのか、単なる宣伝文句なのか、それはもう様々だ。とはいえ、これらはすべてかつてデニス・ジェンキンソンが分類した「リサレクション」や「リコンストラクション」、「ファクシミリ」などの定義に加えられた飾りのようなものである。問題は、たとえそれがゼロから作られたものでも、あるいは人気のないモデルを犠牲にして改造したものでも、まったく認めないという多数の人がいる中で、レプリカに対する社会的な認知がどうなっているかである。

私がレプリカに興味を持つのは、ひとえに自動車趣味の他の側面と同様、その車に注がれたエンジニアリングとクラフツマンシップに感服するからだ。当時とまったく同じものが今作られたとしたら、とりわけ当時と同じ方法で作られたものであればなおのこと魅力的だ。その意味でリンクス・ジャガーは素晴らしい。だがそれが、裏庭で自分の車を作った1950年代の先人たちのように、ひとりの人間の手によって作られたものならさらに凄いことではないだろうか。おまけに、ビートル・ホットロッドなどを製作した経験を持つこの"名工"は、6桁にも達する値段の車をこのように完璧に創り上げたのである。

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