1978年にセンセーションを巻き起こしたスポーツカー BMW M1

RM Sotheby's



1979年に自動車専門誌が行ったテストで264.7km/hを達成するなど、M1は当時ドイツで最速のロードスポーツカーと謳われていたのだ。「たとえば、213km/hで4速から5速にシフトチェンジするだけで、その後は、スムーズに最高速度まで加速され続けます」と試乗者は述べている。後にF1世界チャンピオンになったアラン・ジョーンズを含め、多くの顧客がこれを評価した。



とはいえ、レーシングカーとこの車両とでは比較にならないのは事実である。470psのProCarレーシング・カーは、300km/hよりはるかに速く走行可能だった。1979年、すでに2回のF1世界チャンピオンに輝いていたレーサーのニキ・ラウダは、この車で大きな注目を集めた。M1 ProCarシリーズの8回のレースにおいて、ニキ・ラウダは3勝し、2位を1回獲得した。米国では、IMSA GTOクラスでライバルを連破した「レッド・ロブスター」チームのM1が大旋風を巻き起こした。

M1で成功したというイメージは、モータースポーツ社にとって、さらに別の車両を生み出すための原動力となった。1980年、5シリーズをベースにして、635CSiの2バルブ6気筒エンジンを搭載したM535iが開発・製造された。出力218psのエンジンにより、5シリーズは追い越し車線の王者となった。

オクタン日本版編集部

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