カウンタック vs BB|世紀のスーパーカー対決「ランボルギーニ vs フェラーリ」第2ラウンド

BB vs カウンタック(Photography:Matthew Howell)



Countach on the Road
イタリアン・スーパーカーの2大巨頭の走りはどのくらい異なるものだろうか。まずカウンタックから試そう。 デビュー当初、車幅が広すぎると指摘されてきたカウンタックだが、現代の道路事情ではまったく気にならないどころか、そのサイズ感はパーフェクトといえるかもしれない。ただ、スロットル、ブレーキ、クラッチのどのペダルも重い。そして、バックミラーに目をやると、ほぼ何も見えないことに気づかされる。

対するBBは、カウンタックよりも車高があるものの、ドライビングポジションは低く、バックレストがリクライニングしたポジションになる。"凝縮感"のあるコクピットゆえに、長身のドライバーには辛いだろうし、当時の人たちがどう乗っていたのか気になる。

カウンタックLP400のエンジンはミウラ同様、不機嫌そうに目覚める。アクセラレーターをひと踏みしてやると、まるで咳払いをして喉がすっきりしたようにアイドリングがクリアになる。メカニカルでミュージカルなV12エンジンサウンドは、本当に耳に心地よい。すぐにでも右足をグッと踏み込みたくなる。ハイギアードゆえに3000rpmまではスムーズさに欠けるが、それ以上だとスムーズ。5000rpmになるとV12サウンドのみならず、バックグラウンドにかすかに唸るギアの音がハーモニーとなる。もちろん、加速力は強烈で今でも純血のスーパーカーであることを実感する。

路面状況がしっかりとステアリングホイールに伝わるダイレクト感は受け継いでいるものの、"中立"を探し当てるのも大変だったミウラと比較すると、カウンタックLP400のステアリングフィールはすこぶる良好だ。スローイン・ファストアウトのコーナリングの約束事さえ守れば、カウンタックLP400の走りはボディロールと無縁な雰囲気すら放つ。1970年代に読んだ、カウンタックLP400を絶賛する記事は単なる"おべんちゃら"ではなかった、ということが確認できた。

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編集翻訳:古賀 貴司 Transcreation:Takashi KOGA Words:Keith Adams 

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